熱解析の収束失敗

カテゴリ: エラー対策 | 2026-02-01
thermal-convergence-failure

熱解析の収束失敗とは

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先生、熱伝導解析で収束エラーが出ます。線形問題のはずなのに…


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定常熱伝導は線形問題だが、放射(Stefan-Boltzmann則: q = εσ(T^4 - T_amb^4))や温度依存物性が含まれると非線形になる。また、対流熱伝達の熱伝達係数が温度に依存する場合も非線形だ。


エラーメッセージと対策

Abaqus

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メッセージ: ***WARNING: THE HEAT FLUX RESIDUAL IS TOO LARGE COMPARED TO THE FLUX CRITERION


熱解析固有の問題:

  • 放射の温度4乗の非線形性: 初期温度推定が悪いと発散
  • 潜熱(相変態): 狭い温度範囲で大きなエネルギー変化
  • 時間増分が大きすぎる: 急激な温度変化に追随できない

Nastran

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メッセージ: *** USER WARNING: HEAT TRANSFER SOLUTION DID NOT CONVERGE AT STEP xx


SOL 159(非線形過渡熱伝導)では、TSTEP/TSTEPNLの時間増分設定が重要。温度変化が大きい初期段階は細かい刻みが必要。


Ansys

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AnsysではTransient Thermal解析でDELTIM(時間増分)の自動制御を有効にする。CNVTOL,HEAT,val でフラックス収束基準を調整。


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熱解析って構造解析より簡単だと思ってました。


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線形定常なら確かに簡単だ。しかし、溶接や鋳造のように相変態を伴う過渡熱解析は、温度依存の物性値と潜熱の処理で非線形性が強くなる。特に固液相変態の温度範囲が狭い(純金属で数度以内)場合、比熱のデルタ関数的な変化を数値的に捕捉するのが難しい。

ソルバーエラーの原因特定に費やす時間は、もっと短くできるはず。 — Project NovaSolverはエラー診断体験の改善を研究テーマの一つとしています。

Project NovaSolver — CAE実務の課題に向き合う研究開発

「熱解析の収束失敗をもっと効率的に解析できないか?」——私たちは実務者の声に耳を傾け、既存ワークフローの改善を目指す次世代CAEプロジェクトに取り組んでいます。具体的な機能はまだ公開前ですが、開発の進捗をお届けします。

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