$N = \dfrac{a^2}{\lambda z}$, $u = x\sqrt{\dfrac{2}{\lambda z}}$
$C(u)=\int_0^u\!\cos\!\tfrac{\pi t^2}{2}\,dt,\quad S(u)=\int_0^u\!\sin\!\tfrac{\pi t^2}{2}\,dt$
フレネル積分によるスリット・円孔・ナイフエッジの回折強度パターンをリアルタイム計算。フレネル数で近距離/遠距離領域を自動判定し、コルニュ螺旋アニメーションで波動光学の本質を可視化。
光学機器設計:レンズやミラーのエッジで発生する回折による像のボケやゴーストを評価するために使われます。特に高精度な望遠鏡や顕微鏡の設計では、フレネル回折計算が像質予測に不可欠です。
レーザービーム解析:レーザー光が小さな開口(ピンホール)を通った後のビームプロファイルを計算します。光通信やレーザー加工では、ビームの広がりや強度分布を正確に知る必要があります。
半導体露光装置(ステッパー):マスクの微細パターンをシリコンウェハ上に転写する際に起こる光の回折効果をシミュレーションします。これにより、設計通りの微細回路が形成できるかを事前に検証します。
非破壊検査・計測:ナイフエッジ回折のパターンを利用して、物体のエッジ位置や表面の微細な段差をナノメートル精度で計測する技術に応用されています。
まず、「フレネル回折は『近距離』だけど、『超』近距離ではない」という点を押さえよう。例えば、波長0.5μmの可視光でスリット幅1mmの場合、観測距離が数mm〜数cmの「ごく近傍」では、幾何光学の影の概念が強くなり、このツールの基礎であるスカラー回折理論自体が成り立たない場合がある。実務では、観測距離zが開口サイズaの数倍以上あるかをまず確認しよう。
次に、パラメータ設定で単位を混同しないこと。これが一番多いミスだ。波長λを「nm」、スリット幅aを「mm」、距離zを「m」で入力すると、とんでもない計算結果になる。例えば、λ=633nm(He-Neレーザー)、a=0.1mm、z=1mなら、全てメートル基準で入力するのが確実だ(λ=6.33e-7, a=1e-4, z=1)。ツール内部では無次元数で計算しているので、単位系の統一は必須だ。
最後に、「コルニュ螺旋は計算方法の可視化であって、物理的な光路ではない」と理解すること。螺旋が「光の道筋」を表していると誤解しがちだが、あれは数学的な積分経路を図示したもの。でも、この理解が深まると、ナイフエッジや様々な開口形状の計算が、この螺旋上の「どの2点を選ぶか」の問題に帰着することがわかってくる。ツールで開口タイプを変えながら螺旋を見ると、この抽象化の威力が実感できるよ。
波長λ=550nm、スリット幅a=0.1mm、観測距離Z=100mmの場合:フレネル数N=a²/(λZ)=(0.1×10⁻³)²/(550×10⁻⁹×0.1)=18.2となり、フレネル近距離回折領域です。スクリーン上の中心から±0.2mmの範囲で強度振動(フレネル縞)が観測され、スリット端での回折強度はジオメトリカル影の1/4程度に減少します。円孔直径d=1mmでZ=500mmならN=3.6で、中心に明るいアイリス状のスポットが形成されます