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振動工学

単振動・減衰振動・強制振動シミュレーター

単振動・減衰振動・強制振動を比較可視化。共鳴周波数・Q値・振幅特性をリアルタイム計算。

パラメータ設定
固有角周波数 ω₀ (rad/s)
rad/s
減衰係数 γ (1/s)
強制角周波数 ω_d (rad/s)
rad/s
初期振幅 A
外力振幅 F₀
統計サマリー
プリセット
計算結果
1.26
固有周期 T₀ (s)
5.0
Q値
10.0
共鳴振幅
0.10
減衰比 ζ
単振動 (SHM)
減衰振動
強制振動
時間応答 x(t)
共鳴曲線(振幅 vs 駆動周波数)
理論・主要公式

単振動: $x(t)=A\cos(\omega_0 t)$

減衰振動: $x(t)=Ae^{-\gamma t}\cos(\omega_d t)$

減衰固有角周波数: $\omega_d=\sqrt{\omega_0^2-\gamma^2}$

強制振動振幅: $$X=\frac{F_0/m}{\sqrt{(\omega_0^2-\omega^2)^2+(2\gamma\omega)^2}}$$

Q値: $Q=\frac{\omega_0}{2\gamma}$

単振動・減衰振動・強制振動とは

🙋
単振動と減衰振動、強制振動って何が違うんですか?グラフを見ると、減衰振動だけ振幅がだんだん小さくなってますね。
🎓
大まかに言うと、エネルギーが保存されるか、失われるか、外から与えられるかの違いだね。単振動は摩擦や抵抗がない理想的な振動で、バネに重りをつけて宇宙空間で振らせたイメージ。減衰振動は現実世界の振動で、空気抵抗や摩擦でエネルギーが失われて振幅が減衰する。シミュレーターの「減衰係数γ」のスライダーを大きくすると、減衰が早くなるのがわかるよ。
🙋
え、そうなんですか!じゃあ強制振動は?「外力振幅F₀」ってパラメータがありますが、これは何を表してるんですか?
🎓
強制振動は、ブランコを外から定期的に押して動かし続けるようなものだ。F₀はその「押す力の強さ」を表しているんだ。面白いのは「強制角周波数ω_d」を変えたときの挙動だ。上のスライダーでω_dを固有角周波数ω₀に近づけてみて。振幅が急に大きくなる「共鳴」という現象が起こるよ。実務では、この共鳴を避ける設計が非常に重要になるんだ。
🙋
共鳴って、橋が壊れるあの現象ですよね!「Q値」ってのも出てきますが、これは何の指標なんですか?
🎓
その通り!Q値は振動系の「鋭さ」や「持続性」を表す品質係数だ。数式では$Q = \frac{\omega_0}{2\gamma}$で、減衰係数γが小さい(=摩擦が少ない)ほどQ値は大きくなる。シミュレーターでγを小さくして強制振動の共鳴ピークを確認してみて。Q値が大きいと、共鳴時のピークが鋭く高くなるし、減衰振動も長く続く。例えば高音質スピーカーはQ値を調整して、特定の周波数をきれいに響かせているんだ。

よくある質問

それは「共鳴周波数」です。系の固有振動数と外力の振動数が一致した時に振幅が最大になる現象で、Q値(尖鋭度)が高いほどピークが鋭くなります。シミュレーター上で減衰係数を小さくすると、共鳴ピークがより顕著になることを確認できます。
減衰振動は外力が無く、時間とともに振幅が減衰する自由振動です。一方、強制振動は外部から周期的な力が加わり続けるため、定常状態では外力と同じ周波数で振動が持続します。本ツールでは両者を同時に表示し、減衰の有無による挙動の違いを比較できます。
Q値(品質係数)は共振の鋭さを表し、値が大きいほど減衰が小さく、共鳴ピークが鋭くなります。目安として、Q=10程度なら中程度の鋭さ、Q=100以上だと非常に鋭い共振です。シミュレーターでQ値を変えると、振幅特性グラフの山の形が変化するので、直感的に理解できます。
まず「計算実行」ボタンや「更新」ボタンが押されているか確認してください。また、外力振幅が0になっていないか、または減衰係数が極端に大きくて振幅が小さくなりすぎていないかをチェックしてください。それでも動かない場合は、ブラウザのリロードをお試しください。

実世界での応用

機械・構造物の設計:橋梁、ビル、航空機の翼、自動車のシャシなど、あらゆる構造物には固有振動数があります。エンジン振動や風による周期的な力(外力)がこの周波数に一致すると共鳴が起き、大振幅振動による疲労破壊や騒音の原因となります。CAEシミュレーションで固有値を事前に解析し、共鳴を避ける設計が必須です。

電子回路・通信機器:LC共振回路や水晶振動子は、電気的な振動系です。特定の周波数の信号だけを選択的に増幅・発振させるために用いられ、その選択性の鋭さはQ値で評価されます。ラジオのチューニングや時計の基準信号生成はこの原理の応用です。

音響機器:スピーカーや楽器は、機械的振動を音に変換する装置です。スピーカーのエンクロージャー(箱)やダイアフラム(振動板)の設計では、目的の周波数帯域で望ましい振動特性(Q値)を得ることが重要です。低音を力強く響かせるためには、適度な減衰(ダンピング)が必要です。

計測・センシング:原子間力顕微鏡(AFM)のカンチレバーやMEMS加速度センサーは、微小な質量とばねからなる振動子です。外部からの微小な力や質量変化を、振動子の共振周波数のシフトとして検出することで、ナノスケールの計測を実現しています。

よくある誤解と注意点

まず、「減衰係数γ」と「Q値」の関係を逆に覚えてしまうケースが多いよ。γは「振動を減らす係数」だから、大きくすればするほど振動は早く収まる。一方、Q値はその逆数みたいなもので、γが小さい(減衰が少ない)ほどQ値は大きくなる。例えば、γを0.1から0.01に小さくすると、Q値は約5倍になり、共鳴ピークは鋭く高くなるんだ。実務で「Q値が高いシステム」と言われたら、「減衰が小さくて、特定の周波数に敏感に反応するシステム」と読み替えよう。

次に、「固有角周波数ω₀」はパラメータを変えても変わらないと思いがちな点。このシミュレーターでは、ω₀は「質量m」と「ばね定数k」から決まる値だ。だから、強制振動の周波数ω_dを変えてもω₀自体は変わらない。しかし実世界では、大きな振幅が生じると材料が変形してkが変わったり(非線形性)、質量の分布が変わって実効的なmが変化したりする。つまり、共鳴点そのものが動くことがあるんだ。シミュレーターは線形モデルだから、そこは頭の片隅に入れておこう。

最後に、強制振動の「定常状態」をすぐに見ようとしないこと。外力を加え始めた直後は「過渡状態」で、振動が不安定だ。特に減衰が小さい(Q値が高い)系では、定常状態に落ち着くまでに非常に長い時間がかかる。例えば、γ=0.05、ω_d=ω₀の設定でシミュレーションをスタートさせると、振幅が最大値に達するまでに数十周期かかることもある。実験データと比較する時は、必ず十分な時間が経過した「定常状態」の波形を見るようにしよう。

使い方ガイド

  1. 固有角周波数ω₀(rad/s)を設定します。機械部品の場合、回転軸なら50~500 rad/s、建築構造なら0.5~5 rad/sが目安です。
  2. 減衰係数γ(N·s/m)を調整して減衰比ζ=γ/(2√km)を制御し、過減衰・臨界減衰・不足減衰の動作を切り替えます。
  3. 強制振動の外部加振周波数ωd(rad/s)と励振振幅を入力して、共鳴曲線上での応答を観察します。ω₀=ωdで共鳴が発生します。

具体的な計算例

質量m=10kg、バネ定数k=40000N/mの振動系でω₀=√(k/m)=63.2 rad/s、固有周期T₀=0.1sです。減衰係数γ=400 N·s/mでζ=0.2(不足減衰)と設定し、ωd=63.2 rad/sで1000N の正弦波励振を加えると、Q値=2.5、共鳴振幅≈50mmに達します。一方γ=1264 N·s/mに増加させるとζ=0.63(臨界に近い)となり、振幅は15mm以下に抑制されます。

実務での注意点