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光学シミュレーター

薄肉レンズ計算機 — 光線図・像距離・倍率

焦点距離と物体距離を変えるだけで、3本の主光線が動きリアルタイムに像の位置・倍率・実像/虚像を計算。凸レンズ・凹レンズの光学特性を直感的に理解できる。

パラメータ設定
焦点距離 f (mm)
mm
-500 (凹)0+500 (凸)
物体距離 do (mm)
mm
101000
計算結果
像距離 di (mm)
倍率 m (×)
像の種類 / 向き
光線図
像距離 di vs 物体距離 do
像距離 vs 物距離
理論・主要公式

$$\frac{1}{f}= \frac{1}{d_o}+ \frac{1}{d_i}$$

$$m = -\frac{d_i}{d_o}$$

$d_i \gt 0$:実像(スクリーンに投影可能)
$d_i \lt 0$:虚像(スクリーンに映らない)
$m \lt 0$:倒立像 $m \gt 0$:正立像

薄肉レンズ計算機とは

🙋
このシミュレーターで「焦点距離」って何を変えているんですか?
🎓
大まかに言うと、レンズの「光を曲げる力」の強さだね。上のスライダーで「f」を動かしてみて。値が大きい(例えば100mm)と弱いレンズで、小さい(20mm)と強いレンズだ。実務ではカメラのズームレンズで、焦点距離を変えて画角を調整しているよ。
🙋
え、物体距離「do」を変えると、右側の光線図で像の位置が大きく変わりますね!実像と虚像ってどう見分けるんですか?
🎓
その通り!シミュレーターの図で、光線がレンズの右側で実際に一点に集まっていたら「実像」だ。スクリーンに映せる。逆に、光線がバラバラで、その延長線を左側にたどって交わるなら「虚像」だ。例えば、虫眼鏡で新聞を見る時、レンズの後ろ(右側)には像はできないよね?あれが虚像だ。
🙋
「倍率 m」がマイナスになったりプラスになったりするのはなぜ?「凹レンズ」に切り替えると、像がすごく小さくなります!
🎓
いいところに気づいたね!倍率がマイナスは「倒立」(上下逆さま)、プラスは「正立」を意味する。凹レンズ(fがマイナス)は常に虚像で正立だけど、大きくはできない。実際、近視用メガネは凹レンズだ。パラメータを「凹レンズ」、物体距離を短くして確認してみて。像は物体と同じ側に、小さく正立でできるはずだ。

よくある質問

凸レンズで物体距離が焦点距離未満の場合、レンズの公式より像距離は負の値になります。これは虚像が生じることを意味し、レンズの同じ側に正立で拡大された像ができます。凹レンズでは常に虚像が生じます。
薄肉レンズの公式では、焦点距離の符号はレンズの種類を表します。凹レンズは光を発散させるため、焦点は仮想的な位置にあり、計算上は負の焦点距離として扱います。これにより、像距離や倍率の符号も自動的に正しく計算されます。
倍率が負の値(m < 0)は、像が倒立していることを意味します。これは実像が生じる場合に起こり、物体が焦点距離より遠くにある凸レンズで典型的に見られます。倍率の絶対値が1より大きければ拡大、小さければ縮小です。
光線が交差しないのは虚像が生じている状態です。虚像では実際に光が集まらず、光線を逆向きに延長した先に像ができます。シミュレーターでは点線で延長線を表示し、その交点が虚像の位置を示します。凹レンズや物体が焦点距離内にある凸レンズで発生します。

実世界での応用

カメラ・スマートフォンカメラ:被写体(物体距離)に応じてレンズ群の位置を微調整し、センサー上(像距離)にピントの合った実像を結ばせています。オートフォーカスはこの公式に基づく制御の応用です。

眼鏡・コンタクトレンズ:近視用には凹レンズ(f<0)を用いて、網膜の手前にできてしまう像を後ろに引き戻し(虚像を調整)、遠視用には凸レンズで像を手前に引き寄せます。処方度数は焦点距離の逆数(屈折力)で表されます。

顕微鏡・望遠鏡:対物レンズで一度実像を作り、接眼レンズ(虫眼鏡として働く)でその実像をさらに拡大した虚像として観察します。二段構えのレンズ系によって高い倍率を実現しています。

プロジェクター:スライドや液晶パネル(物体)から出た光を凸レンズで集光し、スクリーン上に拡大された倒立実像として投影します。像距離と物体距離を精密に調整することで鮮明な映像を得ています。

よくある誤解と注意点

まず、「薄肉」という言葉に惑わされないでください。これは「レンズの厚みが焦点距離に比べて無視できる」という理想化されたモデルです。実物のレンズ、特にスマホカメラの複雑なレンズ群では、この計算だけでは設計できません。あくまで「第一近似」の考え方として使いましょう。

次に、物体距離 $d_o$ を「焦点距離 $f$ より少し大きい値」に設定した時の挙動に注意です。例えば $f=50mm$ のレンズで $d_o=55mm$ とすると、公式から $d_i$ は $550mm$ と非常に大きくなります。この状態は倍率が大きく(約-10倍)、像が遠くにできるため、ほんの少しの $d_o$ の誤差(例えば1mm)で $d_i$ が数十mmも変動し、ピントが大きくずれます。実務では、高倍率のマクロ撮影時にピント合わせがシビアになるのはこのためです。

また、「凹レンズは常に虚像」と覚えがちですが、物体を「虚物体」(つまり、他のレンズから来る収束光束)として扱うと、凹レンズでも実像を作れるケースがあります。これは複数レンズを組み合わせる光学系設計で重要になる、一歩進んだ概念です。NovaSolverで単体の凹レンズをいじる限りは「常に虚像」でOKですが、頭の片隅に置いておきましょう。

使い方ガイド

  1. 焦点距離(f)を入力します。凸レンズは正の値(例:50mm)、凹レンズは負の値(例:-30mm)を設定してください
  2. 物体距離(do)をスライダーまたは数値入力で指定します。焦点距離より大きい値を設定してください
  3. リアルタイムで像距離(di)と倍率(m)が計算され、光線図が自動更新されます。光軸上の像の位置と実像・虚像の判定も表示されます

具体的な計算例

焦点距離f=60mmの凸レンズに物体距離do=150mmで物体を配置した場合、レンズの式1/f=1/do+1/diから1/60=1/150+1/diを計算すると、像距離di=100mmが得られます。倍率m=-di/do=-100/150=-0.67倍となり、倒立縮小実像が形成されます。一方、do=40mmに変更すると1/60=1/40+1/diから di=-120mmとなり、正立拡大虚像(倍率+3.0倍)が観察されます。

実務での注意点

  1. 焦点距離がゼロ付近では計算不可となります。また物体距離が焦点距離と一致する場合、像距離は無限遠となるため、スライダーの動作範囲を確認してください
  2. 負の像距離が表示される場合は虚像です。虚像は光学系の後ろ側に形成され、カメラセンサーでは直接撮像できません
  3. 高倍率(|m|>5)の場合、光軸からの高さが大きい光線は収差の影響を受けやすくなります。薄肉レンズ近軸光学の仮定が破綻する可能性があります