過剰反復(収束遅延)
過剰反復とは
先生、解析は完了するんですけど、1増分あたりの反復回数がすごく多くて計算が終わりません。
過剰反復は、Newton-Raphson法の収束が遅く、1つの荷重増分に対して反復回数が非常に多くなる状態だ。収束はするが、実用的な時間内に終わらない。通常の非線形解析では1増分あたり3〜8回程度の反復が目安だが、15回を超えると問題がある。
エラーメッセージと対策
Abaqus
メッセージ: .staファイルで1増分あたりの反復回数(ATTEMPTS)を確認する。
反復回数が多い場合の対策:
1. *STEPの初期増分サイズを小さくする
2. *CONTROLS, ANALYSIS=DISCONTINUOUSで不連続解析モードにする
3. LINE SEARCHを有効化する
4. 接触がある場合はFriction damping(*CONTACT CONTROLS)を調整
Nastran
NastranのSOL 400では.f06ファイルのConvergence Tableを確認する。CONV=PW(残差ノルムとワーク基準の両方)がデフォルトだが、CONV=Wに変更すると収束判定が緩和される場合がある。
Ansys
AnsysではSolution Information → Force Convergenceのグラフで収束履歴を可視化する。残差が徐々に減少しているなら、NEQIT(最大反復数)を増やすだけで解決することもある。
反復回数が多いけど徐々に減少しているなら、我慢して待てばいいということですか?
残差が単調減少しているなら、最終的には収束する。ただし非常に遅い場合は、接線剛性マトリクスの更新頻度を上げるか、増分サイズを小さくした方が効率的だ。
ソルバーエラーの原因特定に費やす時間は、もっと短くできるはず。 — Project NovaSolverはエラー診断体験の改善を研究テーマの一つとしています。
Project NovaSolver — CAE実務の課題に向き合う研究開発
「過剰反復(収束遅延)をもっと効率的に解析できないか?」——私たちは実務者の声に耳を傾け、既存ワークフローの改善を目指す次世代CAEプロジェクトに取り組んでいます。具体的な機能はまだ公開前ですが、開発の進捗をお届けします。
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