遠方場 — CAE用語解説
遠方場
先生、アンテナの解析で「遠方場(Far-field)」ってよく出てくるんですが、近接場と何が違うんですか?
電磁波の放射をアンテナから距離rで見ると、振る舞いが大きく変わる。近接場(Near-field)はアンテナから波長の数倍程度以内の領域で、電場Eと磁場Hが独立して急激に変動し、エネルギーが「往復する」(反応的な近接場)か局所的に強い。遠方場(Far-field)は十分に離れた領域(r >> lambda、通常r > 2D^2/lambda のFraunhofer距離)で、電場と磁場が互いに垂直でかつ伝搬方向に垂直な平面波になり、1/rで減衰する放射場になる。アンテナの放射パターン(指向性ゲイン)はこの遠方場で定義されるものだよ。
定義
FEM/FDTDでアンテナ解析するとき、どうやって遠方場の放射パターンを求めるんですか?
計算領域を遠方場(波長の数百倍の空間)まで広げるのは計算コストが大きすぎるから、「近-遠変換(Near-to-Far Field Transformation)」を使う。FDTDやFEM計算で閉曲面(ヒューゲンスの面)上の近接場データを取得して、Stratton-Chu積分公式または等価電流法で遠方場放射パターンを計算する。Ansys HFSSでは遠方場の放射パターン計算が自動的に行われ、3Dの指向性グラフやゲイン(dBi)が直接出力される。スマートフォンのMIMOアンテナ設計ではこの遠方場パターンと近接場のSAR(比吸収率)評価を組み合わせて設計する。
関連用語
計算領域の外で遠方場を求める変換技術があるんですね!
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