TIM — CAE用語解説
TIM
CPUにヒートシンクを取り付けるときに「TIMを塗れ」って言われたんですが、TIMって何の略ですか?
定義
TIM(Thermal Interface Material)は、2つの接触面の間に挿入して接触熱抵抗を低減する材料の総称だ。金属面は一見平らに見えても微視的には凹凸があって、実際に接触しているのは面積の数%程度。残りは空気(k ≈ 0.026 W/(m・K))で埋まっているから、TIMでこの隙間を高熱伝導率の材料で置き換えるんだ。
TIMにはどんな種類があるんですか? グリースとパッドって何が違うんですか?
サーマルグリースは流動性があるから薄く塗れて接触面への密着性が高い。熱伝導率は1〜5 W/(m・K)程度。サーマルパッドはシート状で厚みがあるから隙間の大きな場所向き。他にもフェーズチェンジマテリアル(温度で溶けて密着する)や、インジウムはんだ(k ≈ 80 W/(m・K))のような高性能なものもあるよ。
熱解析における役割
熱解析でTIMをモデル化するときはどうすればいいですか?
TIMは薄い層(0.05〜0.5mm程度)だから、メッシュで直接モデル化すると要素が極端に薄くなってアスペクト比が悪化する。実務ではTIMを接触熱抵抗として定義するか、等価的な熱伝導率と厚みを持つ薄膜要素で扱うことが多い。いずれもFourierの法則に基づいた熱伝導方程式を解く。
TIMの有無で温度がどれくらい変わるものなんですか?
例えば50W発熱するCPUで、TIMなし(空気隙間0.1mm)だとチップとヒートシンクの間だけで約190℃の温度差が出る。TIM(k = 5 W/(m・K)、厚さ0.1mm)を入れると温度差が約1℃に激減する。TIMが電子冷却の「要」と言われる理由がわかるだろう。
関連用語
TIMに関連する用語を教えてください。
190℃と1℃の差は衝撃的ですね。TIMの選定が温度管理の鍵になるのがよくわかりました。
そうだね。解析ではTIMの熱伝導率と厚みをパラメトリックに振って感度分析するのも効果的だ。塗布量のばらつきで厚みが変わるから、最悪条件での温度も確認しておくと設計の信頼性が上がるよ。
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