VSWR — CAE用語解説
VSWR
VSWRとは何か
VSWR(電圧定在波比)って電磁界解析で出てきますが、何を意味するんですか?
伝送線路でインピーダンス不整合があると信号の一部が反射して定在波が生じる。VSWRはその定在波の最大電圧と最小電圧の比で、整合が完璧なら1.0、完全反射なら無限大になる。アンテナや高周波回路で、エネルギーがどれだけ効率的に伝達されているかの指標だ。
Sパラメータとどう関係しているんですか?
密接に関係している。反射係数ΓはS11パラメータに対応していて、VSWR = (1 + |Γ|) / (1 - |Γ|) という変換式でSパラメータから直接計算できる。電磁界シミュレーションでS11を計算したら、そこからVSWRも即座に求まる。
アンテナ設計でのシミュレーション
実際のアンテナ設計でどう使うんですか?
アンテナの設計では「VSWR < 2以下」を整合の目標にすることが多い。CST Microwave StudioやHFSSなどの電磁界シミュレーターでアンテナのS11を周波数でスキャンして、目標周波数帯でVSWRが低くなるように形状パラメータ(エレメント長、給電点位置など)を最適化する。
VSWRが高いとどんな問題が起きるんですか?
まず送信電力のロスだ。VSWRが2の場合、反射電力は約11パーセント。これが送信機に戻ると増幅器を損傷させることがある。また定在波によって線路上の電圧分布が不均一になり、耐電圧限界を超えた箇所で絶縁破壊が起きることもある。基地局やレーダーでは許容VSWRは非常に厳しく管理される。
インピーダンス整合とVSWRは一体なんですね。
そうだ。インピーダンス整合を取るとはVSWRを1に近づけることとほぼ同義だ。マイクロ波工学では整合回路(マッチングネットワーク)の設計でスミスチャートとVSWRを組み合わせて使う。シミュレーションでも実測でも必ず確認するパラメータだ。
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