構造解析 — 音響構造連成
音響構造連成は、構造振動がどう音になり、音がどう構造を揺らすかを定量化する分野です。自動車のロードノイズ、機械の放射音、建物の遮音と応用は身近ですが、解析としては構造(FEM)と音場(FEM/BEM)という性質の違う場を界面で結ぶ必要があり、周波数が上がるほどモード密度が増えて決定論的手法が破綻するという固有の難しさがあります。
収録記事は3本。「振動音響解析」で連成定式化と放射音予測の基本を、「境界要素法(BEM)による音響解析」で無限遠放射を自然に扱えるBEMの得失(満杯行列・不規則周波数)を、「伝達経路解析(TPA)」で実測とモデルを組み合わせて騒音の支配経路を特定する実務手法を扱います。対策設計は経路の特定から始まる、というTPAの発想は解析だけの読者にも有益です。