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対話型シミュレーター

Fick 第2法則による1次元拡散プロファイルシミュレーター

Fick 第2法則の1次元拡散について、拡散長、濃度減衰、フラックス、到達時間を同時に確認します。

パラメータ入力
拡散係数 D
m2/s

拡散係数 D を入力します。

経過時間
s

経過時間 を入力します。

評価距離
mm

評価距離 を入力します。

初期濃度
mg/L

初期濃度 を入力します。

一時停止中はスライダーを動かすと結果が即座に更新されます。

計算結果
拡散長
濃度比
フラックス指標
到達時間
拡散プロファイルの時間発展(Fick 第2法則)
濃度プロファイル C(x,t) 拡散長 √(Dt) 濃度フィールド(拡散前線)
物理モデルと主要式

$$L_d=\sqrt{2Dt},\quad C(x,t)=C_0\exp\left(-\frac{x^2}{4Dt}\right)$$

この簡易モデルは主要な関係だけを扱います。境界条件、損失、非線形性、規格上の補正は必要に応じて別途確認します。

読み取り方

主グラフで支配的な変化を見て、数値カードだけでは見落としやすい折れ点や飽和を確認します。

感度図では、余裕が急に小さくなる入力の組み合わせを探します。

初期設計では結果の絶対値より、どの入力が余裕を支配するかを重視します。

会話で学ぶFick 第2法則による1次元拡散プロファイル

🙋
Fick 第2法則による1次元拡散プロファイルでは、まずどこを見ればいいですか?拡散係数 Dを動かすと図も数値も同時に変わるので、少し迷います。
🎓
最初は拡散長を見ます。ただし数字だけで判断せず、濃度プロファイルで前提の形や状態を確認し、拡散長と到達時間で分布や変化の出方を合わせて読みます。主グラフで支配的な変化を見て、数値カードだけでは見落としやすい折れ点や飽和を確認します。
🙋
拡散係数 Dを大きくすると拡散長が変わりそうなのは分かります。では、経過時間はどのくらい効いていると考えればいいですか?
🎓
経過時間を少しずつ動かして濃度比の動きを見ると、支配している項が見えてきます。この簡易モデルは主要な関係だけを扱います。境界条件、損失、非線形性、規格上の補正は必要に応じて別途確認します。 1点の計算で終わらせず、実際にばらつきそうな範囲を往復させるのが大事です。
🙋
D と時間の濃度比マップは何を見るための図ですか?普通のグラフだけでも判断できそうに見えます。
🎓
D と時間の濃度比マップは、危険側に入る境界や、余裕が急に崩れる組み合わせを探すための図です。感度図では、余裕が急に小さくなる入力の組み合わせを探します。 例えば設計案の一次比較とレビュー前の論点整理では、単一点の値より「少し条件がずれたらどうなるか」が効きます。
🙋
では、拡散長が基準内なら、この条件をそのまま採用してよいですか?
🎓
ここでは初期検討として扱います。詳細解析に入る前の支配因子と危険側条件の絞り込みや教育・説明用に式、数値、可視化を同じ条件で確認には役立ちますが、最終判断では規格値、実測値、詳細解析、メーカー条件で確認してください。初期設計では結果の絶対値より、どの入力が余裕を支配するかを重視します。

実務での使い方

設計案の一次比較とレビュー前の論点整理。

詳細解析に入る前の支配因子と危険側条件の絞り込み。

教育・説明用に式、数値、可視化を同じ条件で確認。

フィックの法則と代表的な解

拡散はフィックの法則で記述します。第1法則は濃度勾配に比例するフラックス $J=-D\dfrac{\partial C}{\partial x}$ を与え、$D$ は拡散係数、負号は高濃度から低濃度へ向かう流れを表します。質量保存と組み合わせると第2法則 $\dfrac{\partial C}{\partial t}=D\dfrac{\partial^2 C}{\partial x^2}$ が得られ、濃度プロファイルの時間発展を支配します。

境界・初期条件に応じて代表的な解析解が知られています。

条件
半無限固体・一定表面濃度(浸炭などの定常境界) $C(x,t)=C_s\,\text{erfc}\!\left(\dfrac{x}{2\sqrt{Dt}}\right)$
薄膜瞬間源(有限量を一点に付与) ガウス分布 $C\propto \dfrac{1}{\sqrt{Dt}}\exp\!\left(-\dfrac{x^2}{4Dt}\right)$

いずれの解でも拡散の進む距離の目安は拡散長 $L=\sqrt{Dt}$ で与えられ、$x\propto\sqrt{t}$ となります。つまり浸透深さを2倍にするには時間がおよそ4倍必要で、拡散が時間の平方根で進む点が重要です。

拡散係数 D の目安と温度依存

拡散係数 $D$ は対象とする系(物質の組み合わせ・相・温度)によって桁が大きく変わります。固体内拡散は熱活性化過程であり、温度依存はアレニウス型 $D=D_0\exp\!\left(-\dfrac{Q}{RT}\right)$ でよく表されます。ここで $D_0$ は頻度因子、$Q$ は活性化エネルギー、$R$ は気体定数、$T$ は絶対温度で、温度が上がると $D$ は指数関数的に増大します。

$D$ の目安(室温〜代表条件)
気体中の拡散 $\sim 10^{-5}$ m²/s
液体中の拡散 $\sim 10^{-9}$ m²/s
固体中の拡散(金属中の不純物) $\sim 10^{-12}$ m²/s 以下程度

これらはあくまで桁感を示す目安です。固体内拡散は温度を数百度上げるだけで $D$ が数桁変わるため、$D_0$ と $Q$ の実測値を用いた評価が欠かせません。

よくある質問

拡散長と濃度比を先に見ます。次に濃度プロファイルで前提の状態を確認し、拡散長と到達時間で分布や変化の偏りを読みます。主グラフで支配的な変化を見て、数値カードだけでは見落としやすい折れ点や飽和を確認します。
拡散係数 Dを単独で動かしたあと、経過時間も同じ幅で動かして拡散長の変化量を比べます。D と時間の濃度比マップを見ると、どの組み合わせで余裕や性能が急に変わるかを把握できます。
設計案の一次比較とレビュー前の論点整理に使います。単一点の数値ではなく、入力範囲を少し広げて拡散長の余裕が保てるかを確認すると、詳細解析へ進む前の論点整理に役立ちます。
この簡易モデルは主要な関係だけを扱います。境界条件、損失、非線形性、規格上の補正は必要に応じて別途確認します。最終判断では規格値、実測値、詳細解析、メーカー条件を確認してください。

使い方ガイド

  1. 拡散係数D(m²/s)を入力。例:鋼への炭素拡散ではD=1.0×10⁻¹¹ m²/s(1000℃)
  2. 初期濃度c₀(質量%)と時間t(秒)を設定。浸炭処理なら表面濃度1.2%、深さ0.8mmまで1時間拡散を想定
  3. 深さx(mm)を変更して拡散プロファイルを追跡。濃度比(C/C₀)と拡散フラックスを同時確認
  4. 到達時間から工程設計の必要加熱時間を逆算可能

具体的な計算例

拡散係数D=1.0×10⁻⁹ m²/s、初期濃度c₀=100 mg/L、経過時間t=3600秒(1時間)の場合。本ツールは簡易ガウスモデル C(x,t)=C₀·exp(−x²/4Dt) を用います。拡散長は√(2Dt)≈2.683mm。評価距離x=2mmでの濃度比はC/C₀=exp(−(0.002)²/(4·10⁻⁹·3600))≈75.7%、フラックス指標J=D·c₀/x≈5.0×10⁻⁵ mg/(m²·s)。深さ5mmに達する到達時間はx²/(2D)≈3.5時間と算出されます。

実務での注意点