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波動・音響

ドップラー効果シミュレーター

音源が動くときの音波の圧縮・伸張をリアルタイムアニメーション。マッハ数・観測周波数をリアルタイム計算。超音速時の衝撃波(マッハ円錐)も体験。

パラメータ設定
音源速度 vs
m/s
音速 vc
m/s
音源周波数 fs
Hz
プリセット
表示設定
衝撃波発生! マッハ数 ≥ 1。音波が重なりマッハ円錐(コーン状衝撃波)が形成されます。
計算結果
前方 f (Hz)
後方 f (Hz)
マッハ数
圧縮波(高音) 伸張波(低音) 音源 亜音速
ドップラー

音源は左右に往復移動します。青い波面=圧縮(高音)、赤い波面=伸張(低音)

理論・主要公式

$$f_\text{obs}= f_s \cdot \frac{v_c \pm v_o}{v_c \mp v_s}$$

前方(音源が近づく):分母 $(v_c - v_s)$
後方(音源が遠ざかる):分母 $(v_c + v_s)$
マッハ数 $Ma = v_s / v_c$

ドップラー効果シミュレーターとは

🙋
ドップラー効果って、救急車のサイレンが「ピーポーピーポー」って聞こえるあれですよね?このシミュレーターで何ができるんですか?
🎓
その通り!大まかに言うと、動く音源から出る音波がどう広がるかを、目で見て理解できるツールだよ。上の「音源速度」スライダーを動かすと、音波の円が圧縮されたり引き伸ばされたりする様子がアニメーションで見える。音が高くなったり低くなったりする理由が、波の“混み具合”で直感的にわかるんだ。
🙋
え、音源速度を非常に速くしたら、音波の円が重なって三角形みたいな形になりました!これが「マッハ円錐」ってやつですか?
🎓
鋭いね!音源が音速を超える(マッハ数>1)と、音源が自分が出した音波を追い越してしまう。すると波面が重なり合って、あの円錐状の衝撃波面ができるんだ。実務では、超音速戦闘機が「ソニックブーム」を起こす原理そのものだよ。シミュレーターで「マッハ数」が1を超える瞬間を観察してみて。
🙋
「観測周波数」の数字が大きく変わる瞬間がありますね。あの急激な変化は、音源が観測者を“追い越す”瞬間ということですか?
🎓
その通り!音源が観測者に近づいている間は高周波数、通り過ぎた瞬間から低周波数に切り替わる。このシミュレーターでは、観測者の位置を固定しているから、その切り替わりポイントがはっきり分かるんだ。現場で多いのは、レーダーや速度測定器だね。反射して戻ってくる電波の周波数変化から、車やボールの速度を測っている。

よくある質問

音源の速度が音速(マッハ数1)を超えると、音源自身が自ら発した音波を追い越すため、波面が重なり合って衝撃波(マッハ円錐)が発生します。このとき、観測者に届く音の伝わり方が根本的に変わるため、周波数の変化の仕方も不連続になります。
マッハ円錐の半頂角θは、音速v_cと音源速度v_sを用いて sinθ = v_c / v_s で計算できます。シミュレーター上でマッハ数Maが表示されるので、θ = arcsin(1/Ma) と求めてください。Maが大きいほど円錐は鋭くなります。
ドップラー効果の公式 f_obs = f_s × v_c / (v_c ∓ v_s) において、近づくときは分母がv_c - v_s(小さくなる)ため周波数が高くなり、遠ざかるときはv_c + v_s(大きくなる)ため低くなります。この符号の違いが非対称な変化を生みます。
音速v_cを変更すると、同じ音源速度でもマッハ数が変わり、衝撃波の発生条件やドップラー効果の度合いが変わります。デフォルト値は一般的な空気中の音速である約340 m/s(20℃)に設定されています。媒質(気温)を変えた実験が可能です。

実世界での応用

交通速度取締り:警察のスピードガンや自動速度違反取締装置(オービス)は、車に向けて発射した電波の反射波の周波数変化(電波のドップラー効果)を検出し、瞬間速度を計算しています。シミュレーターで音源速度を変えると周波数がどう変わるか、その原理そのものです。

超音速航空機の設計:戦闘機やスペースシャトルが超音速飛行する時、機体周囲に発生する衝撃波(マッハ円錐)の形状と強度は、空気抵抗や機体構造への負荷に直結します。CAEシミュレーションでこの衝撃波を予測し、機体形状を最適化します。

医療診断イメージング:超音波ドップラー検査では、血流中の赤血球を“動く音源”と見なします。反射して戻ってくる超音波の周波数変化から血流の速度や方向を画像化し、心臓や血管の病気を診断します。

天文学:遠方の星や銀河から来る光のスペクトル線の周波数偏移(光のドップラー効果)を測定することで、天体が地球から遠ざかる速度(後退速度)を求め、宇宙の膨張を研究する基礎データとしています。

よくある誤解と注意点

このシミュレーターを使いこなす上で、特に初学者がつまずきやすいポイントをいくつか挙げておくよ。まず「音速は常に一定」と思い込まないこと。シミュレーターでは音速 $v_c$ を固定しているけど、実世界では気温や気圧、媒質(水中や金属中など)で大きく変わる。例えば、気温が0℃の空気中では約331 m/sだが、20℃では約343 m/sになる。実務で数値を扱う時は、使用環境の音速を確認するのが第一歩だ。

次に、観測周波数の急変点は「音源が観測者の真横を通過する瞬間」とは限らないということ。シミュレーターでは観測者を固定しているからそう見えるけど、実際は音源と観測者の相対的な速度ベクトルが効く。例えば、観測者も動いていたり、音源が観測者に向かって真っ直ぐ近づいていない場合は、公式も複雑になる。あくまで基本形を学ぶツールと割り切ろう。

最後に、マッハ数が1を超えると、ドップラー効果の公式がそのままでは使えなくなるという特に重要な落とし穴。音源が超音速になると、音源の前方では音波が重なって衝撃波(ソニックブーム)を形成する。この領域では、観測者は音源が通過する前に衝撃波のバンという音(N波)を一度だけ聞く。シミュレーターでマッハ円錐が観測者を横切る瞬間がそれに相当するんだ。継続的な「ピーポーピーポー」という音の高さの変化は、超音速領域では起こらない現象だと覚えておいて。