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流体計測ツール

流量計算ツール — オリフィス・ベンチュリ・ピトー管・電磁流量計

4種類の流量計を同時比較。流体(水・油・空気)と配管径・差圧を変えて体積流量・質量流量・流速・レイノルズ数をリアルタイム計算。Q vs ΔP 曲線で特性の違いを直感的に理解しよう。

流体・条件設定
流体選択
流量計タイプ(現在の結果)
配管径 D
mm
絞り径 d(オリフィス/ベンチュリ)
mm
差圧 ΔP
Pa
計算結果
計算結果
Q (m³/s)
Q (m³/h)
ṁ (kg/s)
V (m/s)
Re
β = d/D
可視化
理論・主要公式

オリフィス・ベンチュリ:

$Q = C_d \cdot \frac{\pi d^2}{4}\cdot \sqrt{\dfrac{2\Delta P}{\rho(1-\beta^4)}}$

ピトー管:

$V = \sqrt{\dfrac{2\Delta P}{\rho}},\quad Q = V \cdot A$

レイノルズ数:

$Re = \dfrac{V \cdot D}{\nu}$

流量計の違いとは

🙋
このシミュレーターで「オリフィス」と「ベンチュリ」って両方出てきますけど、何が違うんですか?同じ差圧式ですよね?
🎓
大まかに言うと、流れを「どう絞るか」の構造が大きく異なるんだ。オリフィスは薄い板に穴を開けただけのシンプルな構造で、流れが急に狭くなるから渦ができて圧力損失が大きい。一方、ベンチュリは入口と出口が滑らかなテーパーになっていて、流れを乱さずに絞るから圧力損失が小さいんだよ。上の「流量計タイプ」を切り替えて、同じ配管径と差圧で流量を比べてみて。ベンチュリの方が多く流れるのがわかるよ。
🙋
え、そうなんですか!確かに数字が変わりました。でも、なんで「ピトー管」は配管径だけで、絞り径のスライダーが無いんですか?
🎓
いいところに気づいたね。ピトー管は、オリフィスやベンチュリみたいに管路全体の流量を測る「面積式」じゃなくて、一点の流速を測る「点計測」の装置なんだ。だから、絞り径dの概念がなくて、測定した流速に「配管の全断面積」をかけて流量を推定してる。実務では、航空機の対気速度計や風洞実験でよく使われるよ。シミュレーターでも、流体を「空気」に変えて、差圧を動かしてみると流速がどう変わるか体感できる。
🙋
なるほど!じゃあ「電磁流量計」は差圧も絞り径も関係ないみたいですけど、どうやって測ってるんですか?
🎓
これは物理法則をうまく利用した面白い方式だ。導電性のある流体(このツールの「水」とか)が磁場の中を流れると、ファラデーの電磁誘導の法則で電圧が発生するんだ。その電圧の大きさが流速に比例するから、差圧を測らなくても直接流量がわかる。だから、スライダーは「差圧ΔP」じゃなくて「発生電圧V_EMF」に相当するパラメータになってるんだよ。泥水みたいなスラリーや薬液の流量測定で重宝される方式だね。

よくある質問

密度と粘度が変わるためです。差圧式流量計(オリフィス・ベンチュリ)では密度が体積流量の計算に直接影響し、電磁流量計は導電率が不足すると測定不能になります。また、レイノルズ数が変わるため流量係数C_dも変化します。
β(絞り比)= d/D が0.2〜0.7の範囲になるよう設定してください。βが小さすぎると差圧が大きくなりすぎ、大きすぎると感度が低下します。一般的なオリフィスではβ=0.5前後が推奨されます。
流量係数C_dの違いが主な原因です。ベンチュリはC_d≈0.98と高く損失が少ないため同じ差圧で流量が大きくなります。オリフィスはC_d≈0.61と低く、ピトー管は流速の2乗に比例するため曲線の傾きが異なります。
空気は密度が水の約1/800と小さいため、同じ流量を得るのに大きな差圧が必要です。また、圧縮性の影響で高差圧時には誤差が生じるため、差圧が入口圧力の10%以下になるよう設定してください。レイノルズ数も低くなりやすいので注意が必要です。

実世界での応用

石油・化学プラント:ベンチュリ管は圧力損失が小さいため、大口径の配管を流れる原油や化学薬品の流量管理に広く採用されています。高い精度とエネルギー効率が求められる現場で活躍します。

航空宇宙:ピトー管は航空機の対気速度計の心臓部です。機首などに取り付けられ、動圧を測定することで飛行速度をリアルタイムで計測し、安全な飛行を支えています。

上下水道・廃水処理:電磁流量計は、導電性がある水や汚泥(スラリー)を、詰まりや腐食なく計測できるため、浄水場の薬品注入量管理や排水流量の監視に不可欠です。

自動車エンジン開発:オリフィスはコストが安く小型化できるため、エンジン吸気管の空気流量測定(エアフロメーター)や、試験装置内の校正用として研究開発の場でよく使われています。

よくある誤解と注意点

このツールで遊んでいると、いくつか勘違いしやすいポイントがあるから、実務で使う前に頭に入れておこう。まず、「差圧ΔPが同じなら流量Qも同じ」と思いがちだけど、それは大きな間違いだ。流量係数 $C_d$ が大きく異なるからね。例えば、同じ配管(D=100mm)で水を流し、差圧を10kPaに設定した場合、オリフィス($C_d≈0.61$)とベンチュリ($C_d≈0.98$)では、計算上の流量は約1.6倍も違ってくる。ツールで切り替えて比べてみると、その差が一目瞭然だよ。

次に、流体の選択を軽視しないこと。油を選んだ時に「なんで流量が水よりずっと少ないの?」と驚く人がいる。これは密度ρが式に入っているから。同じ差圧でも、密度が大きい(重い)流体ほど、加速しにくくなるんだ。例えば、密度が約800 kg/m³の油と、約1000 kg/m³の水では、理論的には流量が√(1000/800)≈1.12倍、水の方が多く流れる計算になる。空気(密度約1.2 kg/m³)ならその差はもっと劇的だ。

最後に、このシミュレーションは「理想的な条件」での計算だということを忘れないで。実際の現場では、配管の入口形状や上流側の流れの乱れが流量係数に影響するし、流体の温度変化で粘度や密度も変わる。特にレイノルズ数が低い(粘性の影響が強い)領域では、$C_d$ は一定じゃなくなる。ツールの結果はあくまで「第一近似」。詳細な設計や計測には、各流量計のJISやISO規格に定められた詳細な補正式が必要になるんだ。

使い方ガイド

  1. 流体種(水・油・空気)と配管径D、オリフィス径dまたはベンチュリ・ピトー管の喉部径を入力
  2. 差圧(ΔP)をスライダーで調整し、リアルタイムで流量Q、流速V、レイノルズ数Reを表示確認
  3. 計算結果の質量流量ṁ(kg/s)と無次元パラメータβ(d/D)から流量係数Cを検証し、配管設計に反映

具体的な計算例

配管径D=100mm、オリフィス径d=60mm(β=0.6)、水温20℃(ρ=998kg/m³、μ=1.002mPa·s)、差圧ΔP=50kPa条件では、理論流速V_理=√(2×50000/998)≈10.0m/sに対し、流量係数C=0.61を適用してQ=0.0283m³/s(101.9m³/h)、質量流量ṁ=28.3kg/s、レイノルズ数Re=596000となります。実配管での弁開度調整や配管内の絞りを模擬するに適した条件です。

実務での注意点