$f_n = \dfrac{1}{2\pi}\sqrt{g \cdot k_n \cdot \tanh(k_n h)}$
$k_n = \dfrac{n\pi}{a}$,等価振り子長:
$l_{eq}= \dfrac{h\tanh(k_1 h)}{k_1 h}$
矩形タンクのスロッシング固有振動数を解析的に計算。タンク幅・液深・密度を変えて5モードの振動数と等価振り子長をリアルタイムで確認できます。
$f_n = \dfrac{1}{2\pi}\sqrt{g \cdot k_n \cdot \tanh(k_n h)}$
$k_n = \dfrac{n\pi}{a}$,等価振り子長:
$l_{eq}= \dfrac{h\tanh(k_1 h)}{k_1 h}$
石油・LNGタンクの耐震設計:大規模な地上タンクは地震時にスロッシングが発生し、タンク壁に大きな動水圧がかかります。固有振動数を計算し、想定地震動の周期と共振しない設計(例えば、内部浮き屋根の設置)が必須となります。
自動車・船舶の燃料タンク設計:車の急旋回や船の揺れで燃料がスロッシングすると、重心移動により安定性が損なわれたり、ポンプが空吸いを起こします。タンク内部に防波板(バッフル)を設けることで、スロッシングを抑制します。
宇宙ロケットの推進剤タンク:打ち上げ時の加速度や姿勢制御スラスタの作動により、液体酸素や液体水素がスロッシングします。これが機体の姿勢制御に悪影響を与えないよう、タンク形状やバッフル設計が精密に検討されます。
化学プラントの反応槽:撹拌機を備えた大型反応槽でも、撹拌による強制振動が槽内液体の固有振動数と一致すると、予期せぬ大きなスロッシングが発生し、槽体に過大な負荷がかかる危険があります。
このツールを使い始める際、特にCAE初心者が陥りがちなポイントがいくつかあるよ。まず大きな誤解は、「計算結果がそのまま実設計値」と思ってしまうこと。このシミュレーターは「微小振幅」を仮定した理想的な矩形タンクの理論解だ。実際のタンクは円筒形が多く、液面の揺れが大きくなると非線形現象が無視できなくなる。例えば、計算で出た固有振動数が1.0Hzだったとしても、実機では0.8Hz〜1.2Hzくらいのバラつきを見込んでおく必要があるんだ。
次に、パラメータ入力の落とし穴。液深「h」は静止時の深さだよね?でも、タンクが加速している最中は液面が傾くから、実効的な深さが変わる。車の燃料タンクで考えてみよう。急ブレーキで液面が前方に寄れば、後方の壁面にかかる圧力は計算値より小さくなる。逆に、旋回時は片側の壁面に想定以上の荷重がかかる可能性がある。シミュレーション結果は「一つの基準状態」と捉え、最も過酷な液面姿勢を想定した複数ケースの検討が実務では不可欠だ。
最後に、「第1モードだけ見ていればいい」という思い込み。確かに基本モードが最もエネルギーは大きいけど、高次モードも無視できない場面がある。例えば、タンク内部の細かい構造物(計測機器の取り付け支柱など)は、局所的に第3モードや第5モードの波の節(動かない点)や腹(大きく動く点)に位置するかもしれない。ツールで5モードまで可視化している意味を理解して、自らの設計対象がどのモードの影響を受けるか、考えるクセをつけよう。
石油タンク設計例:タンク幅A=3.0m、液深H=2.5m、密度ρ=850 kg/m³の場合、第1次固有振動数f₁≈0.32Hz、第2次f₂≈0.64Hz、等価振り子長Leq≈2.43m、周期T≈3.1sとなります。底部静水圧P=ρgH≈20.6kPaです。この場合、周期が長いため地震時のエネルギー伝達が大きくなり、タンク基礎の動的安定性確保が重要になります。