粒子プリセット
波束パラメータ
位置と運動量: Δx · Δp ≥ ℏ/2
ガウス波束: ψ(x) ∝ exp[-(x - x0)^2 / (4σx^2)] · exp(i p0 x / ℏ)
エネルギーと時間: ΔE · Δt ≥ ℏ/2, ℏ = 1.055 × 10^-34 J·s
位置の不確定性Δxを変えると運動量の不確定性Δpがどう変わるかをガウス波束でリアルタイム可視化。量子力学の根本原理を直感的に理解できます。
位置と運動量: Δx · Δp ≥ ℏ/2
ガウス波束: ψ(x) ∝ exp[-(x - x0)^2 / (4σx^2)] · exp(i p0 x / ℏ)
エネルギーと時間: ΔE · Δt ≥ ℏ/2, ℏ = 1.055 × 10^-34 J·s
不確定性原理は、互いに共役な2つの物理量を同時に任意の精度で確定できないことを表します。ここで $\hbar$ は換算プランク定数(ディラック定数)で、プランク定数 $h$ を用いて $\hbar = h/2\pi \approx 1.055 \times 10^{-34}\ \text{J·s}$ と定義されます。代表的な共役な量の組について、不確定性関係は次のようにまとめられます。
| 共役な量の組 | 不確定性関係 | 意味 |
|---|---|---|
| 位置・運動量 | $\Delta x\,\Delta p \ge \dfrac{\hbar}{2}$ | 位置を狭く局在させるほど運動量の広がりが大きくなる |
| エネルギー・時間 | $\Delta E\,\Delta t \ge \dfrac{\hbar}{2}$ | 寿命 $\Delta t$ が短い状態ほどエネルギー幅 $\Delta E$(自然線幅)が広がる |
| 角度・角運動量 | $\Delta\theta\,\Delta L \ge \dfrac{\hbar}{2}$ | 角度を精密に定めるほど角運動量の不確定性が増す(回転運動への拡張) |
いずれの不等式も下限が $\hbar/2$ であり、ガウス波束(最小不確定状態)でちょうど等号 $\Delta x\,\Delta p = \hbar/2$ が成り立ちます。これらは測定器の性能限界ではなく、波動として記述される量子状態そのものに由来する普遍的な関係です。
不確定性関係の下限 $\hbar/2 \approx 5.3 \times 10^{-35}\ \text{J·s}$ は途方もなく小さいため、巨視的な物体では $\Delta x\,\Delta p$ の制約が事実上ゼロに等しく、まったく感知できません。原子・素粒子スケールで初めて無視できない大きさになります。
例として、質量 $1\ \text{g}$ の物体の位置を $\Delta x = 1\ \mu\text{m}$ の精度で測ると、運動量の不確定性の下限は $\Delta p \ge \hbar/(2\Delta x) \approx 5 \times 10^{-29}\ \text{kg·m/s}$、速度に直すと $\Delta v \approx 5 \times 10^{-26}\ \text{m/s}$ にすぎません。これはどんな測定器でも検出不能なほど小さい値です。
一方、電子(質量 $\approx 9.1 \times 10^{-31}\ \text{kg}$)を原子サイズ $\Delta x \approx 0.1\ \text{nm}$ に閉じ込めると、$\Delta v$ は $10^{6}\ \text{m/s}$ ものオーダーになります。同じ式でも、軽くて小さい粒子では速度の不確定性が桁違いに大きくなり、量子効果が前面に現れるのです。
このシミュレーターは、ガウス波束を用いて位置空間と運動量空間の広がりを同時に表示します。Δx を小さくすると位置の波束は狭くなりますが、そのフーリエ変換である運動量分布は広がります。
最小不確定性: Δx · Δp ≥ ℏ/2
ガウス波束ではこの不等式の等号が成立します。スライダー操作で Δx、中心位置、中心運動量を変えながら、量子状態の局在と運動量分布の関係を確認できます。
半導体・量子デバイス: トランジスタや量子ドットでは、電子の閉じ込めサイズがエネルギー準位やリーク電流に影響します。
計測技術: STM では電子のトンネル確率が探針と試料の距離に強く依存し、原子スケールの表面形状を測定できます。
CAEとの関係: ナノスケール設計では、古典モデルに量子補正を加える前段階として、不確定性によるスケール感を把握することが重要です。
このツールは最小不確定状態の代表例を示しています。実際の量子状態では ΔxΔp は ℏ/2 より大きくなることもあります。また、スライダー操作は「測定による擾乱」ではなく、異なる波束状態を準備する操作として解釈してください。
電子のガウス波束で Δx=53pm(水素のボーア半径に相当、スライダー既定値)に設定した場合、最小 Δp=ℏ/(2Δx)≈9.95×10⁻²⁵ kg·m/s、すなわち Δp(eV/c)≈1863 eV/c と算出され、ΔxΔp/(ℏ/2)=1.00(最小不確定)を満たします。このときの最小運動エネルギーは約 3.39 eV です。Δx を 100pm に広げると Δp は約 988 eV/c に下がり、運動エネルギーも約 0.95 eV に減少します。