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高校化学・溶液

モル濃度・希釈計算シミュレーター

モル濃度の計算と希釈操作をビーカーのアニメーションで可視化。C₁V₁=C₂V₂の希釈の法則を直感的に理解できます。

溶質・溶液の入力
mol
mL
プリセット溶液
モル濃度 c = n / V
1.00mol/L
理論・主要公式
$$c = \frac{n}{V}$$

c: 濃度 (mol/L), n: 物質量 (mol), V: 体積 (L)

$$C_1 V_1 = C_2 V_2$$

希釈前後で溶質の物質量は不変

モル濃度と希釈の基礎

モル濃度(mol/L)は、溶液1 Lあたりに含まれる溶質の物質量を表します。基本式は $c=n/V$ で、$n$ は物質量、$V$ は溶液体積です。

濃い溶液を水で薄めるとき、溶質の物質量は変わりません。そのため希釈前後で $C_1V_1=C_2V_2$ が成り立ちます。

$$c = \frac{n}{V}, \qquad C_1V_1=C_2V_2$$

体積は同じ単位にそろえて計算します。100 mL は 0.100 L として扱います。

実験室での注意事項

理解を深める会話

🙋
1 mol/Lの塩酸には、どれくらいのHClが溶けていますか?
🎓
1 L中に1 molのHClがあるという意味です。HClのモル質量を約36.5 g/molとすると、1 mol/L塩酸1 Lには約36.5 gのHClが含まれます。
🙋
なぜ希釈では C1V1 = C2V2 を使えるのですか?
🎓
水を加えても溶質の物質量は変わらないからです。体積が増えるほど単位体積あたりの粒子密度が下がり、濃度が小さくなります。

実世界での応用

医療・製薬:輸液や試薬を目的濃度へ希釈するとき、原液量と最終体積の計算に使います。

化学実験:標準液、緩衝液、酸・塩基溶液の調製で、モル濃度と希釈倍率を確認します。

CAE・プロセス設計:反応流や拡散解析の境界条件として、濃度を一貫した単位で設定する前処理に役立ちます。

濃度の公式一覧

溶液の濃度は目的に応じて複数の指標で表します。ここで $n$ は溶質の物質量 [mol]、$V$ は溶液体積 [L]、$w_{溶媒}$ は溶媒の質量 [kg] です。モル濃度は体積基準なので温度で変化しますが、質量パーセント濃度や質量モル濃度は質量基準のため温度に依存しません。

濃度 定義式 単位
モル濃度 $M=\dfrac{n}{V}$ mol/L
質量パーセント濃度 $\dfrac{溶質質量}{溶液質量}\times100$ %
質量モル濃度(molality) $m=\dfrac{n}{w_{溶媒}}$ mol/kg
ppm $\dfrac{溶質質量}{溶液質量}\times10^6$ ppm(無次元)

モル濃度では分母が「溶液」全体の体積、質量モル濃度では分母が「溶媒」の質量である点に注意します。希薄水溶液では密度が約 1 g/mL のため、ppm はおおむね mg/L に一致します。

希釈の式 (C₁V₁ = C₂V₂)

溶液を希釈しても、加えるのは溶媒だけなので溶質の物質量($n=CV$)は変わりません。この溶質量の保存から、希釈前を $C_1,\,V_1$、希釈後を $C_2,\,V_2$ として次式が成り立ちます。

$C_1 V_1 = C_2 V_2$

必要な希釈後体積や原液量は、この式を変形して求めます。例えば目的濃度 $C_2$ にするための希釈後体積は $V_2=\dfrac{C_1 V_1}{C_2}$、目的体積 $V_2$ を得るのに必要な原液量は $V_1=\dfrac{C_2 V_2}{C_1}$ です。溶媒の追加量は $V_2-V_1$ で、これにより体積(と濃度)は変化しますが、溶質のモル数は不変であることがポイントです。

計算例:$C_1=2.0$ mol/L の溶液を $C_2=0.50$ mol/L に希釈して $V_2=500$ mL を調製したいとき、必要な原液量は $V_1=\dfrac{0.50\times500}{2.0}=125$ mL です。原液 125 mL に水を $500-125=375$ mL 加える(正確にはメスフラスコで 500 mL の標線までメスアップする)と、目的濃度の溶液が得られます。

よくある質問

どちらでも入力できます。内部計算では単位をそろえて処理しますが、手計算では両辺の体積単位を必ず統一してください。
通常の希釈ではありません。溶媒を加えて最終体積が増えるため、溶質量が同じなら濃度は下がります。
一致していません。視認性のため、濃度に比例した相対的な粒子密度として表示しています。

よくある誤解と注意点

「10倍希釈」は、原液1に対して水を9加え、最終体積を10にする操作です。原液1に水を10加えると11倍希釈になります。

化学反応、沈殿、揮発などで溶質量が変化する場合、単純な $C_1V_1=C_2V_2$ はそのまま使えません。

使い方ガイド

  1. mol-n欄に溶質のモル数を入力(例:0.5 mol)
  2. mol-v欄に溶液の体積をリットル単位で入力(例:2 L)
  3. dil-c1欄に初期濃度を入力、dil-v1に初期体積、dil-v2に希釈後の体積を設定して希釈の法則C₁V₁=C₂V₂を計算
  4. シミュレーターが自動計算し、最終濃度と希釈倍率をリアルタイム表示

具体的な計算例

硫酸(H₂SO₄)濃厚液の희釈実例:初期濃度C₁=18 mol/L、体積V₁=100 mLの場合、V₂=1000 mLに희釈すると、C₂=18×100÷1000=1.8 mol/Lとなります。実験室で10倍희釈する際の標準操作では、濃厚溶液50 mLを精密ホールピペットで測取し、1000 mL定容フラスコで水を加えながら静かに混合し、メスラインまで調整します。

実務での注意点