$$f_s = \frac{C_0 - C_L}{C_S - C_L}$$
$f_s + f_L = 1$(質量保存)
二相域(L+S)でのみ有効。平衡=固相均一拡散。シャイル=$f_s = 1-\exp\!\left(-\int \frac{dC_L}{C_L-C_S}\right)$。
Cu-Ni等晶・Sn-Pb共晶・Fe-C包晶系の状態図をインタラクティブに操作。レバールールで固相率を瞬時に計算し、凝固過程をリアルタイム可視化しよう。
$$f_s = \frac{C_0 - C_L}{C_S - C_L}$$
$f_s + f_L = 1$(質量保存)
二相域(L+S)でのみ有効。平衡=固相均一拡散。シャイル=$f_s = 1-\exp\!\left(-\int \frac{dC_L}{C_L-C_S}\right)$。
鋳造工程設計:鋳物の凝固過程を予測し、収縮巣や引け巣が発生する位置を特定するために状態図と凝固解析が用いられます。例えば、自動車エンジンブロックの鋳造では、最終凝固部位に押湯(リザーバ)を設置する設計根拠となります。
溶接冶金:溶接部の急速加熱・冷却過程における組織変化を評価します。溶接金属の組成設計や、熱影響部(HAZ)の脆化を防ぐための予熱・後熱温度の決定に状態図の知識が不可欠です。
半導体はんだ接合:Sn-PbやSn-Ag-Cuなどのはんだ合金の状態図は、リフロー工程での溶融・凝固挙動や、接合部に形成される金属間化合物(IMC)の種類と厚みを理解する基礎となります。
新材料開発:新規合金設計の出発点として、計算状態図(CALPHAD)が広く利用されています。所望の高温強度や耐食性を持つ組成・熱処理条件を、状態図に基づいて効率的に探索できます。
まず、このシミュレーターで扱っているのは平衡状態だという点を押さえよう。レバールールで計算される固相・液相の組成や量は、「無限にゆっくり冷やした」理想的な場合の話だ。実際の鋳造や溶接では冷却速度が速いため、固体内の原子拡散が追いつかず、計算結果とは異なる非平衡凝固が起こる。例えば、Sn-Pb合金を急冷すると、計算で予測される均一な組織ではなく、中心と表面で組成が大きく異なるコアリングという現象が起きるんだ。
次に、「固相率50%=全体の半分が固体」という単純なイメージは危険だ。レバールールで出てくるのは質量分率。例えば、固相の密度と液相の密度が大きく異なる合金(多くの鋳鉄など)では、体積分率は一致しない。収縮巣の予測には体積変化が重要だから、ここを混同すると実際の設計でズレが生じる。
最後に、ツールのパラメータ設定で「初期組成C₀」を変えた時の挙動の違いに注目してほしい。C₀を共晶点(Sn-PbならSnが61.9wt%の点)から外すと、凝固が始まる温度(液相線)と終わる温度(固相線)に差が生まれる。この温度範囲(凝固温度範囲)が広い合金ほど、シール凝固曲線の傾きは緩やかになり、「マッシュルーム状」の広いパスタ状凝固域ができやすい。これは引け巣が分散しやすく、押湯の設計が難しくなることを意味している。シミュレーターでC₀を変えながらシール凝固曲線の形がどう変わるか、実際に確かめてみるのが理解の近道だよ。
Cu-Ni系合金で初期濃度C0=55%Ni、温度1280℃の場合:液相線上の組成はCL≈53.0%Ni、固相線上の組成はCS≈61.3%Niとなります。レバールール:fs=(C0-CL)/(CS-CL)=(55-53.0)/(61.3-53.0)≈0.24(固相率24%)、fl≈0.76(液相率76%)。Ni濃度約61%の高Ni固相と約53%Niの液相が共存し、降温とともに固相率が増加します。急冷時にはシャイル(Scheil)凝固により固相内拡散が追いつかず、ミクロ偏析が生じます。
準拠/参考: てこの法則(レバールール)\(f_s = (C_0 - C_L)/(C_S - C_L)\)、\(f_s+f_L=1\)(質量保存)。二相共存域のタイラインに基づく古典的構成(Callister『材料科学』、Gibbsの相平衡)。非平衡はScheil式を参照。
モデルの前提: 平衡凝固(固相内拡散が十分)を仮定。レバールールは質量分率を与え、密度差がある系では体積分率と一致しない。各系の液相線・固相線は教育用の解析的近似曲線(Cu-Ni固相線=べき1.3、Fe-Cは区分線形)であり、CALPHAD評価値ではない。Sn-Pb共晶(61.9 wt% Sn / 183 °C)は文献値。
適用範囲・限界: 二相域でのみレバールールが有効。表示の状態図境界は傾向把握用の模式線であり、凝固曲線のScheilモデルは \(k_0=C_S/C_L\) を用いた簡略版。定量設計には実測状態図・CALPHAD・凝固解析を併用すること。