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軽量構造 · サンドイッチ理論

サンドイッチ板の曲げ剛性・重量計算機

面材(CFRP・アルミ・鋼)とコア(ハニカム・フォーム・バルサ)の厚みと材料を変えて、曲げ剛性D・比剛性・単位面積重量・最大たわみをリアルタイム比較。ソリッド板との比較表付き。

構成パラメータ
面材厚さ t_f
mm
コア厚さ t_c
mm
パネル長さ L
mm
分布荷重 q
kPa
計算結果
曲げ剛性 D (N·m)
重量 (kg/m²)
比剛性 D/m
最大たわみ (mm)
固有振動数 f₁ (Hz)
断面
比較
構成D (N·m)重量 (kg/m²)比剛性たわみ (mm)
理論・主要公式

$$D = \frac{E_f t_f d^2}{2}+ \frac{E_c t_c^3}{12}$$

$d = t_c + t_f$(面材中心間距離)

両端単純支持の最大たわみ:

$$\delta = \frac{5 q L^4}{384 D}$$

サンドイッチ板の曲げ剛性・重量計算機とは

🙋
サンドイッチ構造って、なぜ軽いのに強いって言われるんですか?普通の板と何が違うんですか?
🎓
大まかに言うと、材料を効率的に配置する「構造のマジック」なんだ。曲げるとき、板の表面が一番大きな応力を担うんだよ。だから、薄くて高強度な面材を、厚くて軽いコアで離して接着する。これで、面材同士の距離「d」が大きくなり、曲げ剛性が$d^2$に比例して跳ね上がるんだ。このシミュレーターで、面材をCFRP、コアをアルミハニカムに設定して、コア厚さ「t_c」のスライダーを動かしてみて。剛性Dが急激に上がるのがわかるよ。
🙋
え、そうなんですか!でも、コアはただの軽い詰め物じゃないんですか?式には$E_c$(コアのヤング率)も入ってますよね。
🎓
良いところに気づいたね。確かに主役は面材だけど、コアも「せん断」を担う重要な役者なんだ。フォームコアのように柔らかいと、せん断変形が大きくなって全体がふにゃっとなる。シミュレーターで、面材は同じアルミのまま、コアを「バルサ材」から「アルミハニカム」に変えてみて。荷重「q」をかけた時の「最大たわみδ」が大きく異なるだろう?これがコアの剛性$E_c$の影響だよ。
🙋
なるほど!実務では、どうやって面材とコアの組み合わせを決めてるんですか?「比剛性」って表示がありますけど。
🎓
現場では「比剛性」(剛性÷重量)が最重要指標の一つだ。軽量化が命の航空機やスポーツ用品では、この値が高い組み合わせを探す。例えば、このツールで「CFRP/アルミハニカム」と「アルミ/フォーム」を比べてみて。CFRPは高価だけど、比剛性が段違いだろ?設計ではコストと性能のトレードオフを、こうした数値を見ながら決めるんだ。

よくある質問

コア厚みを増やすと、面材の中心間距離dが大きくなり、dの2乗に比例して曲げ剛性Dが大幅に向上します。一方、面材厚みを増やすとEf・tf・d²の項が増えますが、コア厚み変更ほどの効果は得られません。軽量化にはコア厚みを優先的に調整してください。
同じ曲げ剛性を達成するために必要なソリッド板の厚みと重量を、サンドイッチ板と比較できます。例えば、アルミソリッド板とCFRP面材+ハニカムコアの重量差を確認し、軽量化のメリットを定量的に評価するのに役立ちます。
等分布荷重q(N/mm²)とスパン長L(mm)を入力してください。qはパネル全体に均一にかかる荷重で、例えば500N/m²の積載荷重を想定する場合は0.0005N/mm²と入力します。Lは支持点間の距離です。両端単純支持のみ対応しています。
比剛性(曲げ剛性Dを単位面積重量で割った値)が高いほど、軽量で剛性に優れた設計です。航空機や宇宙機器では最優先されますが、コストや加工性、衝撃強度も考慮する必要があります。本ツールでは数値比較が可能なので、用途に応じた最適バランスを見つけてください。

実世界での応用

航空宇宙機体:機体の軽量化は燃費と搭載量に直結します。主翼や胴体の床材、ロケットのフェアリング(先端カバー)には、比剛性・比強度に優れたCFRP(炭素繊維複合材)面材とアルミハニカムコアの組み合わせが多用されます。

輸送機器・鉄道車両:新幹線や高性能バスの床板・内装材にアルミハニカムサンドイッチが使われます。軽量で断熱性・遮音性にも優れ、高速移動時の振動低減にも貢献します。

風力発電ブレード:巨大なブレードを軽くかつ剛性高く作るため、ガラス繊維(GFRP)面材とバルサ材やPVCフォームコアが使われます。複雑な曲面形状に対応しやすく、コストパフォーマンスに優れた組み合わせです。

スポーツ用品・建築:スキー板、サーフボード、競技用自転車のフレームには、CFRPやGFRPと各種フォームコアの組み合わせが。建築では、軽量で断熱性の高い外装パネル(A2不燃フォームコア+鋼板面材など)として応用されています。

よくある誤解と注意点

まず、「コアはただ軽ければいい」という考え方は危険です。確かに軽量化は重要ですが、コアのせん断剛性が低すぎると、ツールで計算した「最大たわみδ」が実際より大幅に小さく見積もられてしまいます。例えば、長さ2mのパネルに1kN/mの荷重がかかる場合、CFRP面材/バルサコアの組み合わせでは、計算上のたわみは小さくても、実物はコアのせん断変形で「ふにゃり」と大きくたわむことがあります。実設計では、せん断変形を考慮したより詳細な計算やFEM解析が必須です。

次に、面材とコアの接着は「ブラックボックス」にしないでください。この計算ツールは完全な一体構造を前提としていますが、実務では接着層の剥離が致命的な故障モードになります。例えば、高温多湿環境下で使用されるパネルでは、面材(アルミ)とコア(フォーム)の熱膨張率の差が大きく、繰返し荷重で接着界面に応力が集中します。計算で優れた性能が出ても、接着剤の選定と施工品質が設計の生命線です。

最後に、「比剛性が最高=最適解」とは限らない点に注意しましょう。CFRP/アルミハニカムは比剛性で圧勝ですが、コストは数十倍になります。例えば、産業機器のカバーでは、アルミ/フォームの組み合わせで十分な剛性が得られ、加工性やコストで総合優位となるケースがほとんどです。ツールで性能を比較した後は、必ずコスト、加工法、環境耐性などの制約条件に照らし合わせて判断しましょう。

使い方ガイド

  1. 面材厚さ(tfVal)と材質を指定。例えばCFRP 1.5mm、ガラス繊維強化プラスチック 2.0mmなど
  2. コア材厚さ(tcVal)を入力。アルミハニカム25mm、ポリウレタンフォーム30mm、バルサ木材20mmから選択
  3. パネル長さ(panelL)と分布荷重(loadQ)を設定。例:長さ1000mm、荷重5 kN/m²
  4. 計算実行により曲げ剛性D、重量、比剛性D/m、最大たわみ、固有振動数を自動算出
  5. 複数構成を比較し最適設計を選定

具体的な計算例

CFRP 1.5mm + アルミハニカムコア25mm + CFRP 1.5mmの三層構成、パネル長1200mm、荷重4 kN/m²の場合:曲げ剛性D≈4200 N·m、全体重量1.2 kg/m²、比剛性3500 N·m/(kg/m²)、最大たわみ0.85mm、固有振動数f₁≈28 Hzを得る。従来のアルミ板厚5mmと同等の剛性で62%軽量化

実務での注意点

  1. 面材強度確認:CFRP厚さ1.0mm未満では層数不足で層間剪断破壊のリスク。最低1.2mm推奨
  2. ハニカム選定:セル径3-5mmが標準。セル方向とパネル方向の不一致は剛性低下原因
  3. 接着剤厚さ:面材-コア間に0.1-0.15mmのエポキシ樹脂層が必須。省略時は曲げ剛性が30%低下
  4. 温度変化:CFRP-アルミ接合部の線膨張係数差(CFRP 5ppm/K、アルミ23ppm/K)により、±50°C変化で反り発生。弾性率温度補正を適用
  5. 衝撃設計:ハニカムコアは衝撃に弱いため、エッジ部分に補強リブ配置