電磁気解析 — 渦電流
渦電流解析は、時間変化する磁場が導体中に誘導する電流と、その発熱・反作用磁場を解く分野です。周波数が上がるほど電流は表皮深さδ=√(2/ωμσ)の薄層に集中するため、メッシュはδ内に2〜3層を確保するのが精度の目安です。非破壊検査、電磁ブレーキ、シールド設計、そして誘導加熱がこの物理の代表的応用です。
収録記事「Induction Hardening」は、誘導加熱焼入れのシミュレーションを扱います。渦電流による急速加熱→急冷で表面だけを硬化させるプロセスで、電磁-熱連成に加えて相変態(オーステナイト→マルテンサイト)まで追うのが特徴です。コイル形状と周波数の選定が硬化層深さを直接決めるため、解析による事前検討の価値が大きい応用です。