数値オーバーフロー — トラブルシューティングガイド
問題解決のヒント
診断
1. 変位のオーダーを確認 → 構造寸法と比較して物理的に妥当か
2. 応力のオーダーを確認 → 材料強度と比較
3. 単位系の一覧表を作成して全パラメータをチェック
よくある単位系ミスの例
| ミス | 影響 |
|---|---|
| mm系でE=2.1E11(Pa相当) | 変位が$10^6$倍小さい |
| m系でE=210000(MPa相当) | 変位が$10^6$倍大きい→オーバーフロー |
| mm系で密度=7850 kg/m³ | 慣性力が$10^9$倍大きい |
トラブル解決の考え方
デバッグのイメージ
CAEのトラブルシューティングは「探偵の推理」に似ている。エラーメッセージ(証拠)を集め、状況(設定の変更履歴)を整理し、仮説(原因の推定)を立て、検証(設定の変更と再実行)を繰り返す。
「解析が合わない」と思ったら
- まず深呼吸——焦って設定をランダムに変えると、問題がさらに複雑になる
- 最小再現ケースを作る——数値オーバーフローの問題を最も単純な形で再現する。「引き算のデバッグ」が最も効率的
- 1つだけ変えて再実行——複数の変更を同時に行うと、何が効いたか分からなくなる。科学実験と同じ「対照実験」の原則
- 物理に立ち返る——計算結果が「重力に逆らって物が浮く」ような非物理的な結果なら、入力データの根本的な間違いを疑う
ソルバーエラーの原因特定に費やす時間は、もっと短くできるはず。 — Project NovaSolverはエラー診断体験の改善を研究テーマの一つとしています。
CAEの未来を、実務者と共に考える
Project NovaSolverは、数値オーバーフローにおける実務課題の本質に向き合い、エンジニアリングの現場を支える道具づくりを目指す研究開発プロジェクトです。
プロジェクトの最新情報を見る →