流体解析(CFD) — RANS乱流モデル
RANS乱流モデルは、工学CFDの9割以上を支える実用技術です。レイノルズ平均で生じる未知応力を渦粘性等でモデル化しますが、万能モデルは存在せず、逆圧力勾配・旋回・剥離といった状況ごとに得手不得手が明確にあります。「どのモデルを選んだか」ではなく「そのモデルの既知の弱点が今回の問題に当たらないか」を説明できることが、RANS使いの実力です。
収録記事は3本。「壁関数」は壁法則を使って境界層内側の解像を省く仕組みとy+運用(標準壁関数vs低Re型)を、「RNG k-εモデル」は標準k-εの旋回・急歪み補正版としての位置づけを、「Reynolds応力モデル(RSM)」は渦粘性仮定を捨てて応力6成分を直接解く上位モデルの適用場面(強旋回・二次流れ)と収束難のトレードオフを解説します。