ガス輻射 — CAE用語解説
ガス輻射
先生、燃焼炉の熱解析でガス輻射を考慮しろって言われたんですけど、固体の輻射と何が違うんですか?
定義
ガス輻射って具体的にどういう現象ですか?
CO2やH2Oなどの気体分子が赤外線を吸収・放射する現象だよ。固体の輻射は表面だけで起きるけど、ガス輻射は気体の体積全体で起きるのが大きな違い。しかもガスは波長ごとに吸収率がバラバラで、ある波長ではほぼ透明、別の波長では真っ黒という「選択的放射」の性質を持つんだ。
波長によって透明度が違うんですか。それだと計算が大変そうですね。
そう、だから実務ではWSGGモデル(Weighted Sum of Gray Gases)やCorrelated-kモデルで近似するのが一般的だね。全波長を真面目にLine-by-line計算すると、とてもじゃないけど工業スケールの計算には使えない。
熱解析における役割
燃焼炉以外でもガス輻射って重要なんですか?
ガスタービン燃焼器、石炭火力のボイラー、ガラス溶融炉なんかは全部ガス輻射が支配的だよ。1000℃を超える高温ガスでは、対流伝熱よりも輻射の方が伝熱量が大きくなることも珍しくない。ガス輻射を無視すると壁面温度を数百℃過小評価してしまうこともあるんだ。
数百℃も違ったら材料の寿命評価が全然変わりますね。
その通り。だから高温の燃焼解析では、ガス輻射モデルの選定と、吸収係数のパラメータ設定が解析精度の鍵になるんだ。
関連用語
ガス輻射を学ぶうえで押さえておくべき関連用語を教えてください。
燃焼解析をやるなら、この3つはセットだよ。
燃焼モデルと輻射モデルは切り離せない関係なんですね。WSGGモデルについても調べてみます。
WSGGモデルは実装が比較的簡単で精度もそこそこ良いから、まずはそこから始めるのがおすすめだよ。ガス組成が複雑な場合はCKモデルも検討してみて。
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