IDDES — CAE用語解説
IDDES
先生、自動車のサイドミラー周りの空力騒音をCFDで予測したいんですけど、「DDESじゃなくてIDDESを使え」と言われました。IDDESって何が改善されたんですか?
定義
IDDESの正式名と基本的な考え方を教えてください。
Improved Delayed Detached Eddy Simulationの略だよ。DDES(Delayed DES)をさらに改良したもので、壁面近傍でRANSからLESへの遷移をスムーズにする仕組みが追加されているんだ。DDESだと壁面付近でRANS→LESの切り替えがうまくいかず、「グレーエリア」と呼ばれる非物理的な応力低下が起きることがある。IDDESはこの問題を壁面モデルLES(WMLES)の機能で解決しているんだよ。
壁面モデルLESっていうのは、壁のすぐ近くもLESで解くってことですか?
そう。通常のLESだとy+が1程度の超微細メッシュが必要だけど、WMLESモードでは壁関数的なモデルで壁面近傍を処理しつつLES的な渦構造を生成するから、メッシュコストを抑えながらも境界層の非定常性を捕らえられるんだ。
流体解析における役割
実務でIDDESを使うときの注意点はありますか?
メッシュの設計が重要だね。壁面からの遷移領域でメッシュが急に粗くなると、渦がうまく発達しない。アスペクト比を1に近づけた等方的なLES領域を十分に確保すること。あとIDDESは非定常解析だから、時間刻みの設定も肝心で、CFL数を1以下に保つのが基本だよ。
計算コストはRANSと比べてどのくらい増えますか?
メッシュ数が10倍以上、時間ステップ数も数千〜数万必要だから、トータルで100〜1000倍のコストになることも珍しくない。だから全域LESが現実的でない高レイノルズ数の工業問題でIDDESが重宝されるわけだね。
関連用語
IDDESの周辺で覚えておくべき用語を教えてください。
このあたりを押さえれば全体像が見えてくるよ。
まずはDDESとIDDESで同じモデルを解いて、壁面付近の渦構造を比較してみます!
いいアプローチだね。Q criterionで渦を可視化すると、グレーエリアの改善が一目瞭然だよ。
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