表皮効果 — CAE用語解説
表皮効果
先生、「表皮効果」ってなんで電流が導体の表面に集中するんですか? 中心を通ってもよさそうなのに。
交流電流が流れると、導体の内部に変動磁場ができるよね。その磁場が渦電流を誘起して、導体の中心部では元の電流を打ち消す方向に働くんだ。結果として電流が表面近くに「押し出される」ように集中する。これが表皮効果だ。
渦電流が打ち消すから中心に流れなくなるんですね。直流だとこれは起きないんですか?
直流なら磁場が変動しないから渦電流も発生しない。だから電流は断面に均一に分布する。表皮効果は周波数が高くなるほど顕著になって、電流の浸透深さ、つまり表皮深さがどんどん薄くなる。
それって実際のエンジニアリングにどんな影響があるんですか?
電流が表面にしか流れないから、実効的な導体断面が狭くなって交流抵抗が増大する。例えば送電線で50Hzの場合は影響が小さいけど、モータのコイルをPWMインバータで駆動すると数十kHzのキャリア周波数成分が含まれるから、コイルの銅損が直流計算の2〜3倍になることもある。
2〜3倍! モータの効率を正確に予測するには表皮効果を考慮しないとダメってことですね。
そう。だから高周波の電磁気解析では、導体断面のメッシュを表皮深さに合わせて十分細かくする必要がある。対策としては、コイルにリッツ線を使って各素線を表皮深さ以下に細くするのが定番だよ。
リッツ線って細い線を撚り合わせたやつですよね。あれは表皮効果対策だったのか。
そうそう。ワイヤレス充電のコイルやIHクッキングヒーターのコイルもリッツ線を使ってるよ。表皮効果を理解しておくと、こういう身近な製品の設計意図も見えてくるから面白いよね。
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