表皮深さ — CAE用語解説
表皮深さ
先生、表皮効果の話で「表皮深さ」って出てきたんですけど、これって何ですか?
表皮深さ(スキンデプス)$\delta$ は、交流電流が導体の表面からどのくらいの深さまで浸透するかを表す量だ。式で書くと $\delta = \sqrt{2 / (\omega \mu \sigma)}$ で、周波数 $\omega$ が高いほど薄くなる。
周波数が高いと薄くなるって、具体的にどのくらいの値になるんですか?
銅の場合、50Hzの商用周波数だと表皮深さは約9.4mm。でも1MHzだと約0.07mm、つまり70μmしかない。GHzになったら1μm以下だよ。高周波回路の設計で導体の表面処理が重要になるのはこのためだ。
え、そんなに違うんですか! ってことは電磁気解析でメッシュを切るとき、表皮深さの中にちゃんと要素を入れないとダメですよね?
その通り。渦電流解析では、表皮深さの中に最低3〜5層のメッシュを入れるのが鉄則だ。高周波になるほどδが薄くなるから、表面近くに極端に細かいメッシュが必要になって計算コストが爆発する。
うわ、数MHzの解析だとメッシュがすごいことになりそう…。何か対策はありますか?
表面インピーダンス境界条件を使う方法があるよ。導体内部をメッシュで解く代わりに、表面で解析的なインピーダンスを与えて電流分布を近似するんだ。δが導体の厚さよりずっと小さい場合はかなり有効で、メッシュ数を桁違いに減らせる。
なるほど、表皮深さの値を見てメッシュ戦略を決めるのがポイントなんですね。まず周波数と材料から $\delta$ を手計算して、方針を立ててからメッシュを切ります。
そう、解析を始める前に $\delta$ を見積もるのは基本中の基本だ。電卓ひとつで計算できるし、これを怠ると的外れなメッシュで何時間も無駄にすることになるからね。
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