壁面せん断応力 — CAE用語解説
壁面せん断応力
壁面せん断応力とは何か
壁面せん断応力って、流体が壁を引っ張る力のことですか?
そうだ。粘性流体が壁面に沿って流れるとき、流体の粘性によって壁面に平行な方向にずり応力が発生する。これが壁面せん断応力τwだ。τw = μ * (∂u/∂y)|y=0 という式で、粘度と壁面での速度勾配の積で計算される。摩擦抵抗の根本になる量だ。
設計上どんなことを判断するために使うんですか?
いくつか使いどころがある。一つは壁面への熱伝達係数との関係で、Reynoldsのアナロジーを使えば摩擦係数から熱伝達係数を推算できる。もう一つは壁面近傍の流れの状態判断で、せん断応力がゼロになる点が剥離点だ。船体抵抗の解析では摩擦抵抗が全抵抗の大半を占めるから、τwの分布が設計の核心になる。
y+との関係とCFDへの影響
y+って壁面せん断応力と関係しているんですか?
y+は摩擦速度u*を使って y+ = y * u* / ν と定義される。この u* = sqrt(τw / ρ) がまさに壁面せん断応力から来ている。y+は壁面から最初のメッシュノードがどの乱流構造領域に置かれているかを示していて、壁関数を使う場合は y+ = 30〜200、低レイノルズ数モデルを使う場合は y+ < 1 が目安だ。
つまりy+の設定ミスは壁面せん断応力の計算に直接響くんですね。
その通り。y+が大きすぎると対数則領域に最初のノードが入らず壁面せん断応力を過小評価する。逆に小さすぎると粘性底層を解像する低レイノルズ数モデルが必要なのに壁関数を使うと矛盾が生じる。格子生成時にy+の事前計算を必ず行うのが実務の基本だ。
壁面せん断応力は実験でも計測できるんですか?
難しいが可能だ。フローオーバー法や油膜干渉法(Oil Film Interferometry)が精密計測に使われる。CFD検証では実験との比較で摩擦係数Cfの分布を照らし合わせることが多い。
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