4節点四面体要素(TET4) — トラブルシューティングガイド
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TET4のトラブル
TET4を使ってしまった場合のトラブル対処を教えてください。
TET4最大のトラブルは「使ってしまったこと」自体だが、具体的な症状と対処を見ていこう。
応力が理論値の半分以下
曲げ問題で最大応力が理論値の50%しか出ません。
TET4の典型的症状だ。定ひずみ要素は曲げの応力勾配を表現できないため、最大応力を大幅に過小評価する。
対策:
1. TET10に変換 — 最善の策。精度が劇的に改善
2. メッシュを5倍に細分化 — TET4のままでも精度は上がるが、計算コストが膨大
3. 結果を使わない — TET4の応力は設計判断に使えないと割り切る
応力コンターがガタガタ
応力コンターが要素ごとにバラバラの色で、滑らかではありません。
TET4は要素内でひずみ一定だから、隣接要素間で応力が大きくジャンプする。非平均化(unaveraged)の応力コンターを見るとチェッカーボードパターンになる。
平均化(averaged)すれば滑らかになりますか?
見た目は滑らかになるが、平均化で情報が失われる。特に応力集中のピーク値は平均化で過小評価される。「滑らかなコンター = 正確」ではない。非平均化コンターの不連続が大きい場所はメッシュが粗い証拠だ。
変位は合うのに応力が合わない
たわみは理論値に近いのに、応力が大きくずれます。
FEMは変位法だから、変位は比較的早く収束するが、応力(変位の微分)は収束が遅い。TET4では特にこの差が顕著だ。
一般に:
- 変位の誤差 ∝ $h^2$(メッシュサイズの2乗)
- 応力の誤差 ∝ $h$(メッシュサイズの1乗)
TET4の場合、変位は比較的合理的な精度が出ても、応力は1オーダー精度が低い。
体積ロッキング
TET4で非圧縮材料を解析すると変位が異常に小さくなります。
体積ロッキングだ。TET4は各要素に1つの体積拘束条件が入るため、$\nu \to 0.5$ で自由度が過剰に拘束される。
対策:
- TET10M(Modified)に変換 — AbaqusのC3D10Mは体積ロッキングに対策済み
- TET4のu-p形式 — AnsysのSOLID285。圧力を独立変数にしてロッキング回避
- $\nu = 0.499$ にする — 完全な非圧縮を避ける(応急処置)
TET4を検出する方法
モデルにTET4が含まれているかどうかを確認する方法は?
.inp ファイルで *ELEMENT, TYPE=C3D4 を検索。C3D10やC3D10Mなら安全他人のモデルを受け取ったとき、最初にやるべきことですね。
その通り。「TET4検出」はモデルレビューの第一ステップだ。TET4が見つかったら、解析者にTET10への変換を依頼する。これだけで解析品質が保証される。
まとめ
TET4のトラブル対処、整理します。
.inp or .bdf で要素タイプを確認。レビューの第一ステップ結論: TET4の全てのトラブルはTET10に変換することで解決する。
これ以上簡潔なトラブルシューティングガイドはないだろう。TET4→TET10。これだけだ。
TET4の過剛性(剛性過剰)問題の確認
TET4は同一自由度数でHEX8より約4〜10倍剛性が高く出る(過剛性)。これは定ひずみ特性によるもので、メッシュ収束しても実解より変位が小さくなり続ける。診断法はTET10同一モデルとの比較:TET4結果がTET10比で変位20%以上小さい場合、TET4の過剛性が解析精度に影響しているとみなす。Abaqusではソルバー設定でC3D4(TET4)を使った場合のWARNING: ELEMENT TYPE NOT RECOMMENDED FOR STRESS ANALYSISが自動出力される。
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