熱解析 — 相変化
相変化伝熱は、融解・凝固に伴う潜熱の吸収・放出を扱う分野です。相境界が移動する移動境界問題(Stefan問題)であり、固定メッシュでどう潜熱を表現するかが数値解析の中心課題になります。蓄熱材(PCM)・鋳造・凍結保存・アイスストレージと、応用は「温度を一定に保ちながら大量の熱を出し入れする」性質の活用に集中しています。
収録記事「エンタルピー法」は、温度-エンタルピー関係に潜熱を織り込み、相境界を陽に追跡せず固定メッシュで解く標準定式化(見かけ比熱法との比較を含む)を解説します。「潜熱効果のモデリング」は、相変化温度幅の設定・時間刻みとの関係・検証用の解析解(Stefan解)との照合という、実装時に必ず突き当たる論点を扱います。