ざっくり言うと、フランシス水車は「世界でいちばん多く使われている水車」だ。19世紀にJames B. Francisという技術者が完成させた形式で、いまでも世界の水力発電容量の大半をこのタイプが担っている。仕組みは「反動水車」——スパイラルケーシングという渦巻状の入口から水を入れて、ガイドベーンという羽根の輪を通して、中央のランナに半径方向の内向きに当てるんだ。水はランナの湾曲した羽根の中でエネルギーを渡しながら、最後は軸方向に下の吸出し管へ抜けていく。
フランシス水車が得意なのは「中落差」——だいたい10mから700mくらいだ。これって、実はダム式水力発電でいちばん多い落差帯なんだよ。だからこそ世界中で使われている。出力は $P=\eta\rho g Q H$ で、落差 H と流量 Q の両方に比例する。落差が4倍になれば出力も4倍。ペルトン水車は噴流速度が落差の平方根でしか効かないのと対照的だね。シミュレーターで落差スライダーを上げると、出力カードが直線的に伸びるのが分かるはずだ。
速度比 φ は、ランナの周速 u を「落差をぜんぶ速度に変えたときの理論最大速度」√(2gH) で割ったものだ。ペルトン水車は衝動水車だから、噴流速度の半分でバケットを回すと出力が最大——φ≈0.45前後になる。でもフランシス水車は反動水車で、水が羽根の中で圧力を保ったまま仕事をするから、ランナをもっと速く回せる。だいたい φ=0.6〜0.9 の範囲だ。回転数 N やランナ直径 D を変えると φ が動くから、シミュレーターでこの範囲に収まる運転点を探してみるといい。
よくある質問
フランシス水車は、スパイラル(渦巻)ケーシングとガイドベーンの輪を通って水を半径方向内向きにランナへ導き、湾曲したランナ羽根でエネルギーを受け取ったあと、軸方向の吸出し管(ドラフトチューブ)へ流す「反動水車」です。James B. Francis が考案し、現在では世界で最も広く使われている水車形式です。中落差(おおむね10〜700m)のダム式水力発電に最適で、これは水力発電で最も一般的な落差帯です。
次に多いのが、出力 P が落差 H に「平方根で効く」と思い込むことです。それはペルトン水車の噴流速度の話で、フランシス水車の出力は $P=\eta\rho g Q H$ ——落差にも流量にも「比例」します。落差を2倍にすれば出力も2倍。シミュレーターの「出力 vs 有効落差」グラフが直線になっているのはそのためです。一方で比速度 $N_s=N\sqrt{P}/H^{5/4}$ は落差の1.25乗で割るので、落差を上げると Ns は下がります。出力と比速度で落差の効き方が逆向きになる点に注意してください。