CTE — CAE用語解説

カテゴリ: 用語集 | 2026-01-15
CAE visualization for cte - technical simulation diagram

CTE

🧑‍🎓

先生、CTE(熱膨張係数)って単純な材料定数ですよね? FEM解析でそんなに重要なんですか?


🎓

実は熱応力解析の主役と言っていい定数だ。異なる材料を接合した構造で温度変化が起きると、CTE差によって界面に熱応力が生じる。電子パッケージ(シリコンチップのCTE = 2.6 ppm/℃、FR4基板のCTE = 16〜18 ppm/℃)はその典型で、このCTE不整合がはんだ接合部の疲労破壊を引き起こす。ΔT × ΔCTE × E × L という熱応力の簡易式から見ても、CTEが材料選択の決定的要因になることがわかる。


定義

🧑‍🎓

CTEって温度によって変わるんですか? FEMに入力するとき注意点はありますか?


🎓

変わる。ほとんどの材料でCTEは温度の関数で、金属では高温ほど大きくなる傾向がある。FEMで温度依存のCTEを使う場合、注意点は基準温度(応力フリー温度)の設定だ。熱ひずみはεth = α(T) × (T - Tref) で計算されるが、Trefを間違えると解析全体がずれる。特に多材料の組み立て体で「どの温度で組み立てたか(応力フリー温度)」を正確に設定することが重要だ。Abaqusでは*EXPANSIONコマンドでα vs Tテーブルを定義できる。


異種材料接合と熱応力

🧑‍🎓

電子部品の熱サイクル試験ってCTE不整合が原因ですか?


🎓

そう、-40℃〜125℃の車載熱サイクル試験(AEC-Q100など)での主要な破壊モードはCTE不整合による疲労だ。はんだ接合部はせん断ひずみが繰り返されてコフィン-マンソン則に従って疲労する。FEM解析では熱サイクルを複数周シミュレーションして、はんだ接合部の最大プラスチックひずみ範囲Δεpを計算してN_f = C/(Δεp)^m で寿命を予測する。材料モデルはCreep-fatigueを同時に扱えるAnand粘塑性モデルやChabocheモデルがよく使われる。


🧑‍🎓

MEMS素子や光学部品ではCTEが特に重要って聞きましたが、なぜですか?


🎓

精密さの要求が桁違いだからだ。例えばレーザーモジュールでは波長λ=1550nm(光通信)の安定のために光軸ずれをサブミクロン以下に抑える必要がある。CTEが1 ppm/℃違うだけで100mmの部品が1℃変化で0.1μmずれる。こういった精密光学系ではアサーマル設計(CTE整合した材料選択や熱補償機構)と連成したFEM解析が必要だ。ゼロジュール合金(Invar、Elinvar)のような低CTE材料もこの用途で使われる。


関連用語

🧑‍🎓

CTEの不整合が電子部品から宇宙機器まで設計の核心に関わっているんですね!


🎓
  • 熱応力
  • 熱膨張
  • バイメタル

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