音響構造連成 — CAE用語解説
音響構造連成
音響構造連成とは何か
音響構造連成って名前からして、音と振動が一緒に起きる問題ですか?
そうだ。構造が振動すると周囲の流体(空気や水)が圧力波として伝わる音を放射する。逆に音圧が構造に力を加えて変形させることもある。この相互作用を連成して解くのが音響構造連成、ビブロアコースティクスだ。
どんな製品で問題になるんですか?
車室内の騒音が典型的な例だ。エンジンや路面からの振動がボディパネルに伝わり、そのパネルが車内に音を放射する。この「構造伝達音」を低減するために、FEMとBEM(境界要素法)を組み合わせた音響構造連成解析が使われる。
解析手法と周波数帯域の考え方
FEMとBEMはどう使い分けるんですか?
FEMは固体の振動を計算するのに使い、音響場はFEMかBEMで解く。流体をFEMで解くと空間全体をメッシュで埋める必要があるが、BEMは表面だけメッシュを切ればよいので開放音響場の計算に向いている。ただしBEMの係数行列は密行列になるので、大規模問題では計算コストが高い。
周波数によって何か違いはあるんですか?
大きく違う。低周波(100Hz以下程度)はFEM/BEMで精度よく解ける。中周波(100〜1000Hz)は格子数が爆発的に増えてFEMでは困難になり、統計エネルギー法(SEA)が使われる。高周波はSEAが主流だ。この周波数帯域の問題はビブロアコースティクス解析で常に意識しないといけない点だ。
実務ではどのツールを使うんですか?
NASTRAN、ACTRAN、LMS Virtual.Labなどが音響構造連成の専用機能を持っている。最近はOpenFOAMのacousticFoamモジュールも使われる。音響BEMはSysnoise(後にAcTranに統合)が業界標準だった時代が長かったが、今はさまざまな選択肢がある。
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