既定では好況の確率を自動でスイープします。スライダーを動かすと手動モードになり、最適な意思決定の切り替わりを確認できます。
一時停止中はスライダーを動かすと結果が即座に更新されます。
確率と価値から期待金銭価値(EMV)を計算し、最適な選択肢を特定。決定木の可視化・確率分布・トルネードチャートによる感度分析をリアルタイムで実行。
既定では好況の確率を自動でスイープします。スライダーを動かすと手動モードになり、最適な意思決定の切り替わりを確認できます。
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プロジェクト入札・投資判断:建設やソフトウェア開発などで、複数の案件への入札を検討する際に使用されます。受注確率、想定利益、入札準備コストを入力し、各案件のEMVを比較。限られた経営資源を、最も期待値の高い案件に集中させる意思決定を支援します。
新製品開発・研究開発(R&D):市場投入の可否を判断する際に活用されます。開発成功確率、市場成功確率、開発コスト、想定売上をシナリオ別に設定。高い開発コストがかかるにも関わらず市場リスクが大きい場合、EMVがマイナスとなりプロジェクト中止の根拠となります。
工学的設計・製造ライン投資:CAEの世界では、設計変更や新しい製造設備への投資判断に応用されます。例えば、高精度な検査装置を導入して不良品流出を防ぐ案と、現状維持の案を比較。装置コスト、不良品発生確率、不良品による損害賠償額を基にEMVを計算し、投資効果を定量的に評価します。
医療における治療方針の選択:患者と医師が異なる治療法を選択する際の意思決定支援にも使われます。手術、薬物療法、経過観察など各選択肢について、治療成功率、副作用リスク、治療費用、QOL(生活の質)を金銭価値に換算して比較。患者の価値観に基づいた共有意思決定を促します。
まず、EMVは「最も起こりそうな結果」ではないという点を押さえよう。例えば、90%の確率で10万円の損失、10%の確率で100万円の利益という選択肢のEMVは1万円だ。計算上はプラスだが、実際には9割の確率で損をする。EMVだけ見て「儲かる!」と判断するのは危険だ。必ずヒストグラムで確率分布を確認し、「最悪の場合を自分(または会社)は耐えられるか?」というリスク許容度と照らし合わせることが大事だ。
次に、確率と価値の見積もりは独立に行うこと。つい「成功確率が高いから、成功時の利益も控えめにしよう」などと関連付けて調整してしまうと、分析が歪む。各パラメータは可能な限り客観的データ(過去の実績、市場調査)に基づき、個別に見積もるのが原則だ。どうしてもデータがない場合は、楽観的・悲観的・最も可能性の高いシナリオの3点で見積もる「3点見積もり」が有効だ。
最後に、この分析は「一度きりの意思決定」には不向きな場合がある。例えば、会社の命運をかけた超大規模プロジェクトのGO/NO GO判断に、このツールの結果だけを根拠にするのは危うい。このツールが最も輝くのは、繰り返し行われる意思決定の基準を決めるときだ。例えば、毎月何十件とある小規模な投資案件の選定基準を「EMVがXX万円以上、かつ標準偏差がYY万円以下」と定めるような使い方だ。長期的には確率通りの結果が得られ、リスク管理されたポートフォリオを構築できる。
新工場建設案の意思決定で、選択肢Aを「大規模投資」とした場合を想定。シナリオ1(好況市場、確率0.4、利益3000万円)、シナリオ2(通常市場、確率0.45、利益1500万円)、シナリオ3(不況市場、確率0.15、利益-500万円)を設定すると、EMV = 3000×0.4 + 1500×0.45 + (-500)×0.15 = 1200 + 675 - 75 = 1800万円と計算されます。競合案の「小規模投資」(EMV=1200万円)と比較して、大規模投資が最適選択肢として特定されます。