ローレンツ方程式
$$\frac{dx}{dt} = \sigma(y - x)$$ $$\frac{dy}{dt} = x(\rho - z) - y$$ $$\frac{dz}{dt} = xy - \beta z$$数値積分: Runge-Kutta 4次 (dt = 0.01)
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σ・ρ・βパラメータをリアルタイム操作。複数の軌道で初期条件鋭敏性(バタフライ効果)を体験し、カオスから周期解への相転移を観察しよう。
数値積分: Runge-Kutta 4次 (dt = 0.01)
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ローレンツ方程式は、流体の熱対流(ベナール対流)を大幅に簡略化したモデルです。3つの変数 $(x, y, z)$ は、それぞれ対流の強さ、上昇・下降流の温度差、垂直方向の温度分布の偏差を表しています。
$$\frac{dx}{dt} = \sigma(y - x)$$ $$\frac{dy}{dt} = x(\rho - z) - y$$ $$\frac{dz}{dt} = xy - \beta z$$$x, y, z$: 系の状態変数(無次元化された物理量)。
$\sigma$ (sigma): プラントル数。運動粘性と熱拡散率の比。流体の種類で決まる。
$\rho$ (rho): レイリー数。浮力と粘性力・熱拡散の比。加熱の強さに相当。
$\beta$ (beta): アスペクト比に関連するパラメータ。系の幾何学的形状を反映。
このシミュレーターでは、上記の常微分方程式を数値的に解くために、4次のルンゲ・クッタ法 (RK4) を使用しています。これはCAEにおける動的解析の標準的な手法の一つです。
$$y_{n+1} = y_n + \frac{1}{6}(k_1 + 2k_2 + 2k_3 + k_4)\Delta t$$ここで $k_1, k_2, k_3, k_4$ は各ステップの中間的な傾きの評価値です。この方法は、比較的少ない計算量で高い精度を得られるため、構造動解析やCFDの時間積分で広く利用されています。
気象・気候予測: ローレンツがこの方程式を研究したきっかけそのものです。大気の流れは本質的にカオス的であり、長期予測の根本的な限界(バタフライ効果)を示しました。現在の数値気象予報の基礎理論となっています。
乱流の研究(CFD): パイプ内の流れや翼周りの剥離流など、乱流現象には複雑な秩序(コヒーレント構造)があります。ローレンツ系のような低次元カオスは、乱流の背後にある決定論的メカニズムを理解するための入り口として研究されます。
非線形振動子・回路設計: 電気回路や機械システムにおいて、特定の非線形性を持つとローレンツ系と同様のカオス振動が現れます。これを応用した秘匿通信や、逆にカオスを抑制する制御技術の研究が進められています。
CAEにおける数値解析技術: このシミュレーターの核心であるRK4法は、自動車のサスペンション振動、建物の地震応答、機械部品の疲労寿命予測など、幅広い時間依存現象のシミュレーションで実際に使われるアルゴリズムの基礎です。