コア損失(単位体積あたり):
$$P_{core}= k_h f B^\alpha + k_e f^2 B^2$$第1項:ヒステリシス損失($k_h, \alpha$は材料定数)
第2項:渦電流損失($k_e$は抵抗率・板厚に依存)
透磁率:$\mu_r = B / (\mu_0 H)$, $\mu_0 = 4\pi \times 10^{-7}$ H/m
軟鉄・珪素鋼・フェライト・パーマロイのB-Hヒステリシスループ、コア損失(Steinmetz式)、透磁率μr-H曲線をリアルタイム計算・可視化。
コア損失(単位体積あたり):
$$P_{core}= k_h f B^\alpha + k_e f^2 B^2$$第1項:ヒステリシス損失($k_h, \alpha$は材料定数)
第2項:渦電流損失($k_e$は抵抗率・板厚に依存)
透磁率:$\mu_r = B / (\mu_0 H)$, $\mu_0 = 4\pi \times 10^{-7}$ H/m
電力トランス(商用周波数):50/60Hzの送配電用トランスには、ヒステリシス損失が比較的少なく、高透磁率の珪素鋼板(方向性珪素鋼板)が標準です。薄板を積層することで渦電流損失を低減しています。
スイッチング電源トランス(高周波):数kHz〜数MHzで動作する電源回路では、渦電流損失が極めて小さいフェライトコアが必須です。シミュレーターで周波数を上げると、フェライトの優位性が明確に確認できます。
精密計測・磁気シールド:微小な磁界を検出する電流センサーや、外部磁界を遮断するシールドには、初期透磁率が非常に高く、保磁力の小さいパーマロイなどの高透磁率材料が用いられます。
モーター・発電機の鉄心:回転機の鉄心には、軟鉄や無方向性珪素鋼板が使われます。CAEでは、このB-H曲線と損失特性を正確にモデル化して、効率と発熱をシミュレーションします。
このツールを使い始める際、特にCAE初心者が陥りがちな落とし穴がいくつかあるんだ。まず一つ目は「カタログ値の透磁率を鵜呑みにしない」こと。例えば、パーマロイの初期透磁率が「80,000」と書いてあっても、それはごく微弱な磁界での話。実際の設計磁束密度、例えば0.5Tで使うと、ツールの「透磁率μr-H曲線」で見られるように、透磁率は大きく低下している。カタログ値だけで「高透磁率だから大丈夫」と判断すると、想定よりはるかに大きな励磁電流が必要になってしまう。
二つ目は「周波数と損失の関係は単純ではない」という点。Steinmetzの式 $P_{core}= k_h f B^\alpha + k_e f^2 B^2$ を見ると、渦電流損は周波数の2乗で増えるから、高周波ではフェライト一択と思いがちだ。しかし、実際のフェライトも数MHzを超えると、磁界の変化が速すぎて磁化が追いつかなくなる「残留損失」という別の成分が無視できなくなる。このツールはあくまで中低周波域での傾向を捉えるものと理解しておこう。
三つ目は「温度の影響を見逃すな」だ。ツールで温度を上げてみると、フェライトの飽和磁束密度 $B_s$ が下がることがわかる。例えば、スイッチング電源のコアが発熱して100℃に達すると、室温での設計値では飽和して突入電流が流れ、最悪は破損する。逆に、珪素鋼の保磁力は温度上昇で下がり、ヒステリシス損失が減少する場合もある。シミュレーションは常温が前提であることを常に念頭に置き、実機の熱設計とセットで考える癖をつけよう。