移動硬化 — CAE用語解説
移動硬化
先生、移動硬化(kinematic hardening)って等方硬化と何が違うんですか?
定義
定義を教えてください。
移動硬化は、塑性変形が進むと降伏面が応力空間内で移動するモデルだ。面の大きさは変わらず、中心(背応力α)がシフトする。これによってバウシンガー効果を表現できるんだよ。
バウシンガー効果って具体的にどういう現象ですか?
例えば鋼材を引張方向に降伏させてから圧縮に反転すると、圧縮方向の降伏応力が引張で到達した応力より低くなる現象だ。引張で200MPa達してたのに、圧縮では150MPaで降伏する、みたいなことが起きるんだ。
構造解析における役割
実務ではどういうときに移動硬化を使うんですか?
繰り返し荷重を受ける問題全般だね。プレス成形後のスプリングバック解析は代表例。成形→除荷→反り返り、という過程で荷重が反転するから、バウシンガー効果を考慮しないとスプリングバック量を過小評価してしまうんだ。
等方硬化でスプリングバックを計算するとどうなりますか?
実験より反り返りが小さく出ることが多い。高強度鋼板(980MPa級以上)ではバウシンガー効果が顕著だから、移動硬化の吉田-上森モデルを使わないとスプリングバックの予測精度が出ない。自動車のプレス金型設計では必須の設定だよ。
関連用語
関連する用語を教えてください。
スプリングバック解析には移動硬化が必須なんですね。硬化モデルの選び方が結果に直結するとよく分かりました。
材料試験の引張-圧縮データがあれば移動硬化パラメータをフィッティングできる。データの質がモデルの質を決めるから、試験にも目を向けよう。
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