数値安定性 — CAE用語解説
数値安定性
シミュレーションを走らせてたら途中で値がバーンと発散しちゃったんですけど、これってバグですか?
バグじゃなくて、数値的に不安定な設定で計算してしまったケースだね。「数値安定性」というのは、計算中に小さな誤差や摂動が入っても、それが増幅されずに解が発散しないという性質のことだ。
時間刻みを小さくしたら直ったんですけど、これって安定性と関係ありますか?
大ありだよ。陽解法(explicit method)にはCFL条件という安定条件がある。ざっくり言うと「情報が1タイムステップで1セル以上移動しちゃダメ」という制約だ。時間刻みが大きすぎるとこれに違反して発散する。
じゃあ陰解法なら時間刻みを好きなだけ大きくしていいんですか?
陰解法は「無条件安定」と言われるけど、安定なだけで精度が保証されるわけじゃない。時間刻みを大きくしすぎると収束はしても物理的に意味のない解になることがある。例えば渦の時間変動を捉えたいのに、時間刻みが大きすぎて渦がべったり平均化されてしまうとかね。
安定性と精度って別物なんですね。実務ではどう使い分けるんですか?
例えば自動車の衝突解析ではマイクロ秒オーダーの現象だから、陽解法で細かい時間刻みが自然だ。一方、建物の定常温度分布みたいな問題では陰解法で大きなステップを取ったほうが効率的。使い分けの基準は「捉えたい物理現象の時間スケール」と「安定条件のバランス」だね。
なるほど。まず安定条件を満たしているか確認して、その上で物理的に意味のある時間刻みかどうかをチェックすればいいんですね。
その考え方でバッチリだ。発散したらまずCFL数を確認、収束しても結果が怪しかったら時間刻みの物理的妥当性を疑う。このワンツーパンチが安定性トラブルの基本的な対処法だよ。
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