残留磁束密度 — CAE用語解説
残留磁束密度
永久磁石の磁気特性パラメータ
永久磁石の残留磁束密度って、どんな意味がある特性なんですか?
外部磁場をゼロに戻したときに磁石が保持する磁束密度の値だよ。B-H曲線(磁気ヒステリシス曲線)の第2象限でH=0のときのB値がBrで、単位はT(テスラ)だ。値が大きいほど磁石が強く、モーターの発生トルクや磁気浮上力などに直結する。
ネオジム磁石はどのくらいの値があるんですか?
高性能ネオジム磁石はBr = 1.2〜1.4 T程度で、安価なフェライト磁石の0.3〜0.45 Tより格段に高い。この差がモーターの小型高出力化を可能にしている。ただし温度が上がるとBrは低下(可逆的な温度係数が約-0.1%/K)して、キュリー温度(ネオジムで約310℃)以上では完全に消磁する。
温度依存性と減磁解析
電磁界シミュレーションでBrはどこで使われますか?
永久磁石の材料定義でBrとHc(保磁力)を入力してB-H曲線を設定する。JMAGやANSYS Maxwellでは温度依存のBrテーブルを入力できて、熱解析と連成して温度変化によるトルク低下を予測できる。EV用モーターの低温始動(-30℃)と高温動作(130℃)での性能差をシミュレーションで評価するのが設計上重要だ。
磁石が減磁してしまったとき、CAEでわかりますか?
不可逆減磁が起きる動作点(B-H曲線のニーポイントを超えた状態)をFEM解析でマッピングできる。全動作電流範囲と温度範囲でこのマップを作成して、安全マージンを確保することが設計の標準手順だ。過大な逆電流(短絡など)でニーポイントを超えると磁石が部分的に減磁して永続的にトルクが低下する。
関連用語
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