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構造解析 / 複合材料

複合材料破壊基準シミュレーター

CFRP・GFRPのプライ応力を計算し、Tsai-Wu・Hashin・最大応力基準で破壊判定。繊維/マトリクス破壊モードと破壊包絡線をリアルタイム表示。

リアルタイム破壊包絡線(σ₁–σ₂ 応力空間)

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CFRP T300/Epoxy・Tsai-Wu基準。応力点が包絡線の内側なら安全(緑)、外側に出ると破壊(赤)。破壊指数 FI = 1 がちょうど包絡線上です。左の積層板に作用する二軸応力 σ₁・σ₂ が矢印で連動します。
判定
σ₁ (MPa)
σ₂ (MPa)
τ₁₂ (MPa)
破壊指数 FI
強度比 R
判定
理論・主要公式
$$F_1\sigma_1 + F_2\sigma_2 + F_{11}\sigma_1^2 + F_{22}\sigma_2^2 + F_{66}\tau_{12}^2 + 2F_{12}\sigma_1\sigma_2 \leq 1$$
FI < 1:安全、FI = 1:破壊限界(包絡線上)、FI > 1:破壊。F₁=1/Xt−1/Xc、F₁₁=1/(XtXc)。強度比 R は Tsai-Wu の正の二次根で算出します。

複合材料破壊基準とは

🙋
複合材料の「破壊基準」って何ですか? 普通の金属と何が違うんですか?
🎓
大まかに言うと、CFRPやGFRPのような繊維強化プラスチックがいつ壊れるかを予測するための「ものさし」だね。金属は等方性だから1つの降伏応力で判断できるけど、複合材料は繊維方向とそれ以外で強度が大きく異なる。だから、引張と圧縮も含めて複数の応力成分を組み合わせた特別な計算式が必要なんだ。このシミュレーターでは、代表的な4つの「ものさし」を試せるよ。
🙋
え、4つもあるんですか? どれを使えばいいか迷いそうです。例えば、上の「Tsai-Wu」と「Hashin」は何が違うんですか?
🎓
良い質問だね。Tsai-Wuは、全ての応力を1つの式にまとめて「全体として壊れるか」を1つの数値(破壊指数)で出す。一方、Hashin基準は「繊維が引張で壊れる」「樹脂(マトリクス)が圧縮で壊れる」といった、壊れ方のモードを4つに分けて個別に評価するんだ。シミュレーターの「破壊基準」セレクトボックスを切り替えて、結果の表示がどう変わるか確かめてみよう。Hashinにすると、繊維破壊とマトリクス破壊の指数が別々に出るはずだよ。
🙋
なるほど!「積層角度」のスライダーも気になります。角度を変えると、強さが大きく変わるということですか?
🎓
その通り!これが複合材料設計の肝なんだ。繊維はその方向にすごく強いけど、斜め方向からの力には弱い。例えば、繊維方向(0度)に引張力を加えると、破壊指数は小さくて余裕がある。でも、角度を45度や90度に変えて確認してみて。 同じ力を加えても、破壊指数が1を超えて「危険!」と表示されるようになるよ。実際の設計では、この角度を何層も重ねて最適化するんだ。

よくある質問

Tsai-Wuは応力成分の二次相互作用式で破壊の有無のみを判定するのに対し、Hashinは繊維破壊とマトリクス破壊を分離して評価します。本ツールでは両方を同時に計算し、どのモードで破壊するかをリアルタイム表示します。
The envelope is an Nx-Ny limit plot for the selected material, angle, ply count, and criterion. Inside the curve is safe and outside is failed. It is not a draggable sigma1-sigma2 plane; move the Nx and Ny sliders to change the plotted point.
This page uses built-in material presets such as T300/Epoxy, E-glass/Epoxy, and Kevlar/Epoxy. Strengths are not user-entered in the current UI.
Enter laminate in-plane loads Nx, Ny, and Nxy. The tool estimates sigma_x=Nx/t, sigma_y=Ny/t, and tau_xy=Nxy/t, then transforms those stresses to the ply material axes for the failure check.

実世界での応用

航空機・宇宙機の一次構造材設計:CFRPを用いた主翼や胴体部材の設計では、多軸応力状態下での安全性をTsai-Wu基準等で評価します。軽量化のために極限近くまで材料を使うため、正確な破壊予測が不可欠です。

風力発電用ブレード(ウィンドタービン):GFRP製の大型ブレードは、繰り返し荷重と複雑な曲げ・ねじりを受けるため、Hashin基準を用いて繊維とマトリクスの各損傷モードを分離評価し、寿命予測に役立てます。

自動車の軽量構造部品:CFRPを用いたドライブシャフトやサスペンションアームでは、積層角度を最適化してねじり剛性と強度を両立させます。シミュレーターのように角度をスイープさせて破壊指数を調べる作業が、設計プロセスで行われます。

スポーツ用品の開発:テニスラケット、自転車フレーム、釣り竿などでは、特定の方向への剛性と強度が求められます。積層設計と破壊基準を用いることで、狙った性能と安全性を兼ね備えた製品開発が可能になります。

よくある誤解と注意点

このシミュレーターを使い始める際、特にCAE初心者が陥りがちな落とし穴がいくつかあります。まず「破壊指数(FI)が1を超えたら即座に全体がバラバラになる」という誤解です。実際の複合材料、特に積層板では、一層が破壊しても他の層が荷重を負担する「逐次破壊」が起こります。FI=1.2は「その層で破壊が始まる」サインであって、部品全体の終局強度ではありません。実務では、FI=0.5~0.8程度に抑える安全率を設定するのが一般的です。

次に材料定数の入力ミス。例えば、引張強度(Xt)と圧縮強度(Xc)を逆に入力してしまうと、結果は全く意味を成しません。CFRPでは繊維方向の圧縮強度は引張強度の6〜7割程度であることが多く、例えばXt=1500MPaならXc=900〜1000MPaが目安です。この関係性が逆転していたら、入力を見直すべきサインです。

最後に「最強の破壊基準」を探そうとする姿勢。Tsai-Wuは便利ですが、破壊モードは教えてくれません。一方、Hashinはモードを教えてくれますが、繊維とマトリクスの相互作用を完全には考慮していない場合があります。重要なのは「設計のどの段階で、何を知りたいか」です。概念設計ではTsai-Wuで大まかなFIを出し、詳細設計でHashinで弱点モードを特定する、といった使い分けが実践的です。

How to use

  1. Select a material preset, fiber angle theta, ply count, and in-plane loads Nx, Ny, Nxy.
  2. Use load cases within the UI range, -500 to 500 N/mm.
  3. The displayed stresses use a single-laminate approximation: sigma_x=Nx/t, sigma_y=Ny/t, tau_xy=Nxy/t, transformed to material axes.
  4. The envelope is an Nx-Ny limit plot for the selected criterion; there is no drag editing or sigma1-sigma2 input plane.

Measured example

With T300/Epoxy, theta=45 deg, Nx=100 N/mm, Ny=0, Nxy=0, and n=4 (t=1 mm), sigma1=50.0 MPa, sigma2=50.0 MPa, and tau12=-50.0 MPa. Tsai-Wu FI=1.24, so the state is FAILED.

Notes

  1. Only material presets are available; strengths and strains are not user-entered.
  2. Interlaminar failure and detailed stacking sequence are not implemented.
  3. Tsai-Wu margin is computed from the positive quadratic root, not from 1/sqrt(FI).