電池(左)→抵抗(中央)→直列LED(右)→電池へ戻る。LED の明るさは実電流に比例します。矢印は電流 I_f の向きを示します。
$$R=\frac{V_s-n\,V_f}{I_f},\qquad P_R=R\,I_f^{2}=(V_s-n V_f)\,I_f$$
電流制限抵抗 R と抵抗での消費電力 P_R。V_s:電源電圧、V_f:LED 1個あたりの順方向電圧、n:直列 LED 個数、I_f:順方向電流。E12 で丸めると実際の電流は I_f より少し小さくなります(安全側)。
LEDを点灯させるための「電流制限抵抗」をオームの法則で設計するツールです。電源電圧・順方向電圧・順方向電流・直列個数を入力すると、必要抵抗値・E12標準値・実電流・電力・効率がリアルタイムで分かり、LED回路の基本設計が一度で完了します。
電池(左)→抵抗(中央)→直列LED(右)→電池へ戻る。LED の明るさは実電流に比例します。矢印は電流 I_f の向きを示します。
$$R=\frac{V_s-n\,V_f}{I_f},\qquad P_R=R\,I_f^{2}=(V_s-n V_f)\,I_f$$
電流制限抵抗 R と抵抗での消費電力 P_R。V_s:電源電圧、V_f:LED 1個あたりの順方向電圧、n:直列 LED 個数、I_f:順方向電流。E12 で丸めると実際の電流は I_f より少し小さくなります(安全側)。
家電・電子機器のパイロットランプ:テレビのスタンバイ LED、PC マザーボードの通電 LED、UPS の状態表示など、機器が「電源オン」を示すための定番回路です。これらは数 mA〜10mA 程度の低電流で十分明るく見えるため、電流制限抵抗 1 本で必要十分。逆にここでわざわざスイッチング電源を使うのは部品コスト・実装面積の無駄になります。電源電圧が安定しているこの用途では、抵抗方式が今でも圧倒的多数派です。
マイコン基板の I/O 表示 LED:Arduino や Raspberry Pi の GPIO に LED をつなぐとき、必ず 220〜1kΩ 程度の直列抵抗を入れます。マイコンの 3.3V 出力で V_f=2V の LED なら R=(3.3−2)/0.005=260Ω → E12 で 270Ω や 330Ω が定番。抵抗を入れ忘れると LED が一瞬で焼損するだけでなく、マイコンの GPIO ドライバも過電流で壊れます。教科書の「Lチカ」回路で必ず抵抗が描かれているのはこのためです。
車載 12V 系の LED ランプ改造:車のルームランプを電球から LED に交換するとき、市販の LED アセンブリには既に電流制限抵抗が内蔵されていますが、自作する場合は 12V 系での設計が必要です。本ツールで V_s=12V、V_f=2.1V、I_f=20mA、n=4 と入れると、抵抗 180Ω・効率 70% という効率的な構成が得られます。ただし車のバッテリー電圧は実際には 11〜14V で変動するため、最大電圧で計算する保護的な設計が必要です。
電子工作・教育用 LED マトリクス:4×4 や 8×8 の LED マトリクスでは、各行/列に個別の電流制限抵抗を入れます。マトリクスはダイナミック点灯(時分割)するため、平均電流は小さくてもピーク電流は大きく、瞬間値で抵抗を設計します。例えば 1/8 デューティで点灯するなら、抵抗値は本ツールの計算値の 1/8 にすると見かけの明るさが揃います(ただし LED のパルス電流定格を超えないこと)。
最大の落とし穴が、「LED を電源に直結したり、抵抗をケチって小さくする」こと。LED の I-V 特性は急峻な指数関数で、V_f 付近で電流が爆発的に増えます。「ちょっとくらい大丈夫」と V_s ぎりぎりの抵抗を選ぶと、抵抗の許容差(±5%)や電源電圧の変動(±10%)、温度による V_f 変化(−2mV/℃)が重なって規格電流の 1.5〜2 倍が流れ、LED の寿命が桁違いに短くなります。E12 で「上に丸める」のは怠慢ではなく、これらの変動への必須マージンです。
次に、「LED を複数並列にしてしまう」失敗。同じ型番でも V_f には個体差(±0.1V 程度)があり、並列接続だと V_f が最も低い LED に電流が集中します。最初は明るさの違いだけに見えても、集中した 1 個が熱で先に劣化 → さらに V_f が下がり電流集中が加速 → 連鎖的に焼損、というドミノ倒しが起きます。並列にどうしてもしたい場合は、LED 1 個ごとに個別の制限抵抗を付ける「並列+個別抵抗」構成が鉄則。あるいは「直列を優先し、足りない分だけ抵抗付きで並列にする」設計にします。
最後に、「効率の悪さを忘れて放熱を考えない」こと。12V で 1 個の LED に 20mA 流す回路は効率 17% で、80% 以上のエネルギーが抵抗で熱になります。基板に密集して並べると抵抗周辺の温度が 60℃ を超え、隣接部品や基板自体を傷めます。1/4W 定格の抵抗でも、実装条件によっては 1/8W 程度の電力でも触れないほど熱くなることがあります。電力が 0.1W を超える場合は放熱面積を確保するか、より大型(1/2W〜1W)の抵抗を選ぶか、根本的にスイッチング方式の LED ドライバへ切り替える判断が必要です。
電源12V、赤色LED(Vf=2.1V)×3個を20mA点灯させる場合:抵抗にかかる電圧=12-(2.1×3)=5.7V、理想抵抗値=5.7V÷0.020A=285Ω、推奨E12値=270Ω(20%誤差範囲)、実際の電流≒21mA、抵抗での電力消費≒0.12W。電源24V、白色LED(Vf=3.5V)×2個を15mAの場合:抵抗電圧=24-7.0=17V、理想値=1133Ω→推奨値1.2kΩ、実電流≒14.1mA、電力損失≒0.24W、LED効率η≒56%。