ローレンツ力:
$$\vec{F}= q(\vec{E}+ \vec{v}\times \vec{B})$$回転半径(純磁場中):$r = \dfrac{mv}{|q|B}$
サイクロトロン周波数:$f_c = \dfrac{|q|B}{2\pi m}$ 周期:$T = \dfrac{2\pi m}{|q|B}$
運動方程式:$m\dot{\vec{v}}= q(\vec{E}+ \vec{v}\times\vec{B})$ をRK4で数値積分します
電子・陽子・任意荷電粒子の磁場・電場中での軌道をリアルタイムアニメーション。ローレンツ力・回転半径・サイクロトロン周波数を自動計算します。
ローレンツ力:
$$\vec{F}= q(\vec{E}+ \vec{v}\times \vec{B})$$回転半径(純磁場中):$r = \dfrac{mv}{|q|B}$
サイクロトロン周波数:$f_c = \dfrac{|q|B}{2\pi m}$ 周期:$T = \dfrac{2\pi m}{|q|B}$
運動方程式:$m\dot{\vec{v}}= q(\vec{E}+ \vec{v}\times\vec{B})$ をRK4で数値積分します
運動の基本法則は、ローレンツ力を駆動力とするニュートンの第2法則です。これにより荷電粒子の運動方程式が得られます。
$$m \frac{d\vec{v}}{dt}= \vec{F}= q(\vec{E}+ \vec{v}\times \vec{B})$$ここで $m$ は粒子の質量 (kg)、$q$ は電荷 (C)、$\vec{v}$ は速度 (m/s)、$\vec{E}$ は電場 (V/m)、$\vec{B}$ は磁束密度 (T) です。外積 $\vec{v}\times \vec{B}$ により、磁気力は $\vec{v}$ と $\vec{B}$ の張る平面に常に垂直となります。
一様磁場($\vec{B}=B\hat{z}$)かつ電場なし($\vec{E}=0$)という特別な場合、運動は $\vec{B}$ に垂直な平面内の純粋な円運動になります。この運動を特徴づけるのが次の2つの量です。
$$r_c = \frac{m v_\perp}{|q| B}, \quad \omega_c = \frac{|q| B}{m}$$$r_c$ はサイクロトロン半径(ラーマー半径)で円軌道の半径、$v_\perp$ は $\vec{B}$ に垂直な速度成分、$\omega_c$ はサイクロトロン角周波数 (rad/s) です。回転周期は $T = 2\pi / \omega_c$ となります。同じ磁場でも、陽子のような重い粒子は電子より半径が大きく回転が遅いことを、「粒子タイプ」の切替で直接確かめられます。
サイクロトロン・シンクロトロン設計:高エネルギー物理学や医療用放射性同位体の製造で用いられる粒子加速器の基本原理です。磁場で荷電粒子を円軌道に閉じ込め、電場で繰り返し加速します。シミュレーターで見た円運動と加速の組み合わせが、巨大な装置の根幹を成しています。
MRI(磁気共鳴画像法):人体内の水素原子核(陽子)は小さな磁石です。強力な外部磁場中でこれらが歳差運動する周波数(ラーモア周波数)は、磁場強度に比例する点でサイクロトロン周波数と本質的に同じ関係に従います。これに電磁波を共鳴させて画像化します。
核融合プラズマ閉じ込め:1億度を超えるプラズマを容器に触れずに保持するために、強力な磁場が用いられます。このとき、イオンや電子は磁力線の周りをらせん運動します。さらに電場が存在すると「E×Bドリフト」が生じ、これを制御することが安定な閉じ込めの鍵となります。
電磁偏向型質量分析計:イオンを電場で加速し、一様磁場中を通すと、その軌道の曲がり具合(回転半径)が質量に依存します(一定の加速電圧では $r \propto \sqrt{m}$)。これを利用して、イオンの質量を分離・同定する装置に応用されています。質量と電荷のスライダーを別々に動かして、軌道半径の変化を確かめてみてください。
まず、「磁場は仕事をしない」という点を押さえましょう。シミュレーターで磁場だけをかけたとき、粒子の速さが変わらないのを見て確認できます。ローレンツ力 $q \vec{v} \times \vec{B}$ は常に速度と垂直なので、粒子の運動エネルギーを増減させないのです。エネルギーを変えるのは電場の仕事だけ。磁場だけで粒子を加速しようとするのは、根本的な誤りです。
次に、初期速度の向きと磁場の向きの関係に注意してください。磁場に平行な速度成分 $v_{\parallel}$ は全く曲げられず、粒子はらせん運動をします。本シミュレーターは磁場に垂直な平面内の2D運動を扱うため、画面上では円運動やサイクロイドとして見えますが、実際の3次元では $v_{\parallel}$ がらせんのピッチを決めます。粒子ビームを正確に導くには、磁場に平行な成分まで含めた初期条件の設定が肝心です。
最後に、単位系の混同に注意。特に磁場の単位テスラ (T) は実感しにくく、よく間違えます。例えば 0.01 T は地磁気(約50 µT)の約200倍、一般的な永久磁石の表面で 0.1〜0.5 T、MRI では 1.5 T や 3 T です。本シミュレーターで「陽子・速度 1×10⁶ m/s・磁場 0.01 T」と設定すると、回転半径は約 1.0 m と計算されます。仮に磁場が 1 T なら約 10 mm——磁場のオーダーを読み違えるだけで設計が2桁狂います。常に桁を確認する癖をつけましょう。
既定設定(電子、初速度 vx=1×10⁷ m/s、磁場 B=0.01 T、電場ゼロ)の場合:ローレンツ力 F = |q|vB = 1.602×10⁻¹⁹ × 1×10⁷ × 0.01 ≈ 1.60×10⁻¹⁴ N。回転半径 r = mv/(|q|B) = (9.109×10⁻³¹ × 1×10⁷)/(1.602×10⁻¹⁹ × 0.01) ≈ 5.69×10⁻³ m(約 5.7 mm)。サイクロトロン周波数 fc = |q|B/(2πm) ≈ 2.80×10⁸ Hz(280 MHz)、周期 T = 1/fc ≈ 3.6×10⁻⁹ s。粒子タイプを陽子に変えると質量が約 1836 倍になるため、同じ条件で r は約 10.4 m に拡大し、fc は約 152 kHz まで低下します