締め付けトルク:
$$T = F\frac{d_2}{2}\cdot\frac{\mu\pi d_2 + l\cos\alpha}{\pi d_2\cos\alpha - \mu l}$$自己締結条件:$\tan\lambda < \mu$ ($\lambda$:リード角,$\mu$:摩擦係数)
効率:$\eta = \dfrac{F\cdot l}{2\pi T}$
有効径:$d_2 = d - 0.6495p$,谷径:$d_1 = d - 1.2269p$(メートルねじ)
メートルねじ・UNC・UNF対応。締め付けトルク・自己締結条件・効率をリアルタイム算出。ねじ断面プロファイルとトルク曲線を可視化。
締め付けトルク:
$$T = F\frac{d_2}{2}\cdot\frac{\mu\pi d_2 + l\cos\alpha}{\pi d_2\cos\alpha - \mu l}$$自己締結条件:$\tan\lambda < \mu$ ($\lambda$:リード角,$\mu$:摩擦係数)
効率:$\eta = \dfrac{F\cdot l}{2\pi T}$
有効径:$d_2 = d - 0.6495p$,谷径:$d_1 = d - 1.2269p$(メートルねじ)
機械設計・組み立て: エンジン、変速機、フレームなどあらゆる機械の組み付けで、目標の軸力(ボルトの引っ張り力)を得るための適正な締め付けトルクを決定します。トルクレンチの設定値はこの計算が根拠となります。
CAE(有限要素法解析): ボルト締結部の強度解析を行う際、プリテンション(初期張力)を定義する必要があります。このツールで計算した軸力 $F$ を、ANSYSのPRETS179やAbaqusの"Bolt Load"などの要素条件として入力します。
品質管理・保全: 航空機、橋梁、発電プラントなどの重要構造物では、締付け管理が極めて重要です。摩擦係数のバラつきを考慮し、トルク法だけでなく「トルク+回転角法」やボルト伸びの直接測定と組み合わせて、確実な締結力を確保します。
ねじの選定・開発: 緩みにくいねじ(例えばくさび効果を利用した特殊ねじ)の開発において、自己締結条件の検証や、異なるピッチ・フランク角が締付け効率に与える影響を評価するために使用されます。
この計算機を使い始める際、特にCAE初心者が陥りがちな落とし穴がいくつかあります。まず第一に、「計算されたトルク値は絶対的な目標値ではない」ということ。例えば、M10ボルトで摩擦係数0.15、軸力20kNの条件で計算されたトルクTは、あくまで理論値です。実務では、ねじ部品の強度区分(4.8、8.8、10.9など)による降伏点や、ナット座面の摩擦も考慮する必要があります。計算結果をそのまま現場のトルクレンチに設定するのは危険です。
第二に、摩擦係数μの設定は最もセンシティブであり、かつ不確実性が大きい点。ツールでは0.1〜0.2の範囲で設定できますが、実際には「潤滑あり」と言っても潤滑油の種類や表面粗さで値は大きく変わります。例えば、モリブデン系の潤滑剤と鉱油では摩擦係数が異なり、同じトルクで締めても得られる軸力が10%以上違うことも。信頼性の高い設計では、計算後に「摩擦係数が±20%ばらついたら、軸力はどう変動するか?」という感度分析を行うことが推奨されます。
第三に、「自己締結条件が成立しても、振動緩みは防げない」という根本的な理解。条件「λ<μ」は、軸方向の静的な荷重に対して緩まないことを保証するだけです。自動車のサスペンションのように横向きの振動が加わる部位では、ナットのわずかな「転がり」が発生し、緩むことが知られています。その対策としては、この計算で軸力を求めた上で、さらにサーマルスプレーやナイロンパッチ付きナットなどの「積極的防緩対策」を検討する必要があります。