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物理シミュレーター

弦の定常波・共鳴シミュレーター

弦を振動させると定常波がリアルタイムに描かれ、逆向きに進む2つの波が重なって定常パターンを作る様子まで見えます。倍音次数 n・弦長 L・波速 v を変えると f_n と波長 λ_n、節・腹の位置が即座に更新されます。

パラメータ設定
境界条件
自由端モードでは奇数次倍音のみが共鳴します。
倍音プリセット
1
1.00 m
100 m/s
v = √(T/μ)。下の張力・線密度から自動計算されます。
波速の内訳(T と μ)
100 N
0.010 kg/m
表示オプション
右向き(赤)と左向き(青)に進む2つの波を薄く重ねます。両者の和が太線の定常波です。
再生コントロール
t = 0.000 s
ライブ数値
1
倍音次数 n
50.0
振動数 fₙ [Hz]
2.000
波長 λₙ [m]
2
節の数
定常波アニメーション
定常波(合成) 右向き進行波 左向き進行波 節(振幅0) 腹(振幅最大)
計算結果
波速 v [m/s]
基本振動数 f₁ [Hz]
fₙ [Hz]
波長 λₙ [m]
節の数
倍音スペクトル
理論・主要公式

弦の波速:$v = \sqrt{T/\mu}$

固定端-固定端:

$$f_n = \frac{n}{2L}\sqrt{\frac{T}{\mu}} = \frac{nv}{2L}, \quad \lambda_n = \frac{2L}{n}, \quad n = 1,2,3,\ldots$$

固定端-自由端:

$$f_n = \frac{2n-1}{4L}\sqrt{\frac{T}{\mu}}, \quad n = 1,2,3,\ldots$$

定常波は逆向きに進む2つの波の和:$\;A\sin(kx-\omega t) + A\sin(kx+\omega t) = 2A\sin(kx)\cos(\omega t)$(固定端-固定端の場合)。$\sin(kx)$ が空間の包絡線、$\cos(\omega t)$ が時間振動を表します。

検証例:$L=1\,$m, $v=100\,$m/s → $f_1=50\,$Hz、$n=3$ で $f_3=150\,$Hz, $\lambda_3\approx0.667\,$m, 節は4個。

弦の定常波・共鳴シミュレーターとは

🙋
このシミュレーターで「定常波」って何ですか?ギターの弦を弾いた時に見えるブレーみたいなやつですか?
🎓
その通り!大まかに言うと、弦の上を行ったり来たりする波が重なり合って、振動の形が止まって見える現象だ。このシミュレーターでは「進行波を表示」をONにすると、右向き(赤)と左向き(青)に進む2つの波が薄く描かれる。その2つを足し合わせたものが、太い水色の定常波なんだ。例えば、ギターの弦をピンと張って弾くと、ある高さの音(基本振動)が出るよね。あの時、弦の真ん中が一番大きく振動しているのが腹で、両端のブリッジとナットのところはほとんど動かない節になっている。「倍音次数n」のスライダーを1から2に変えてみると、基本振動から1オクターブ上の音(第2倍音)の形、つまり弦の真ん中にもう一つ節ができる様子が見えるよ。
🙋
え、そうなんですか!「固定端-自由端」ってモードもありますけど、これはどういう状況ですか?片方の端が自由って、弦がぶら下がってる状態?
🎓
実務では、フルートやオルガンのパイプのような「片側が閉じた管」の共鳴を考える時にこのモデルが使われることが多いんだ。弦で言うと、片方の端を固定して、もう片方をリングで通しただけの状態を想像してほしい。自由端は振動の腹になる。シミュレーターで境界条件を「固定端-自由端」に切り替えて、倍音次数を変えてみて。n=1(基本振動)では節が固定端の1個だけだけど、nを増やすと節が増えていくのがわかる。しかも、出てくる音は奇数次の倍音だけなんだ。
🙋
「線密度」や「張力」を変えると、下に表示される「基本振動数」の数字が大きく変わりますね。これは楽器のチューニングみたいなものですか?
🎓
まさにその通り!ギターのペグを回して弦を張ったり緩めたりするのが「張力T」の調整だ。シミュレーターで張力のスライダーを大きくすると、波速 v=√(T/μ) が上がって振動数 fₙ=nv/2L が高くなり、音が高くなる。逆に「線密度μ」は弦の太さや材質に関係していて、太い弦(μが大きい)ほど同じ張力では振動が遅くなり低い音が出る。実際の楽器設計では、この3つのパラメータ(長さL、張力T、線密度μ)を組み合わせて、出したい音階を決めているんだ。下の周波数スペクトルを見ながらパラメータをいじると、どの倍音がどれだけ強く出るかが視覚的によくわかるよ。

よくある質問

パラメータを変更すると、スライダーの操作で結果と波形がリアルタイムに更新されます。倍音次数を変更すると波形が切り替わり、波速や弦長を変えると振動数・波長が更新されます。アニメーションの動き自体は再生ボタンで開始してください。
スペクトルのバーは、現在の弦の設定で発生する固有振動数(共鳴周波数)を示します。基本振動(n=1)の周波数が最も低く、倍音次数が上がるほど整数倍(自由端では奇数倍)の位置にピークが現れます。現在選択中の次数のバーが強調表示されます。
アニメーション上で、振幅が常にゼロの点が「節」(赤点)、最も大きく振動する点が「腹」(オレンジ点)です。両端固定でn次なら節は n+1 個、腹は n 個になります。
理想的な弦を仮定しているため、厳密には実楽器と完全一致しません。実楽器は弦の剛性や減衰、駒の影響を受けますが、基本振動数や倍音の関係を理解する上で非常に有効な近似モデルです。

実世界での応用

弦楽器の設計と製造:ギター、バイオリン、ピアノなどの楽器では、弦の材質(線密度)、張力、有効弦長を精密に調整することで、正確な音階と豊かな倍音成分(音色)を生み出します。シミュレーターで「線密度」を変えると音の高さがどう変わるか確認できます。

構造物の振動解析:送電線、ケーブルブリッジ、長大なアンテナなどは、風(エオルス振動)によって弦と同様の定常波振動を起こすことがあります。共鳴周波数を予測・回避する設計が重要です。

CAE(有限要素法)の検証:この弦の振動問題は解析解が厳密に求まるため、複雑な構造物の振動モードを計算する有限要素法ソフトウェアの精度を検証するためのベンチマーク問題として広く使われています。

音響機器・楽器開発:フルートやオルガンのパイプなど「片端閉端」の気柱共鳴は、境界条件を「固定端-自由端」に設定した弦のモデルと数学的に等価です。楽器の音響設計やスピーカー内部のキャビティ共鳴の解析に応用されます。

よくある誤解と注意点

このシミュレーターを使い始めるときに、特にCAE初心者がつまずきやすいポイントがいくつかあります。まず一つ目は、「線密度」の値の現実感覚です。入力欄に「0.01」と入れると「すごく小さいな」と感じるかもしれませんが、単位は[kg/m]です。例えば、直径約0.9mmのスチール弦(ピアノ線)の線密度はおよそ0.005 kg/m程度です。つまり「0.01」はかなり太い弦を想定していることになります。現実のパラメータから大きく外れると、計算される周波数が可聴域を超えてしまうので注意しましょう。

二つ目は、「倍音次数n」と「節の数」の混同です。固定端-固定端の場合、次数nは「腹の数」とも言え、節の数はn+1になります。n=2(第2倍音)なら節は3つです。一方、固定端-自由端では、n=1で節は1つ(固定端のみ)、n=2で節は2つとなります。シミュレーターのラベル表示をよく見て、この関係を確認してください。

三つ目は、シミュレーターが「無損失・無減衰」の理想的な弦を扱っている点です。実際の弦の振動では、空気抵抗や材料内部の摩擦でエネルギーが失われ、振幅は徐々に減衰します。また、完全な「自由端」を実現するのはほぼ不可能で、多少のインピーダンスは存在します。このツールは現象の本質を理解するための「理想モデル」であることを心に留めておきましょう。

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定常波|弦が描く倍音のかたち #Shorts
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