ウィンデージ損失 — 2D/3Dモデルの使い分けと検証

カテゴリ: 流体解析 | 2026-02-20
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ウィンデージ損失 — 2D/3Dモデルの使い分けと検証

2D vs 3Dモデル

🙋

ウィンデージ解析は2Dで十分ですか?


🎓

場合による。


条件推奨
軸対称ロータ(滑らかな面)2D軸対称で十分
ボルト頭や冷却孔がある3Dセクターモデル
ラビリンスシール付き2D軸対称(シール歯が軸対称なら)
非軸対称形状(翼付きディスク)3Dフルモデル or セクター
🙋

2Dと3Dで結果はどのくらい違いますか?


🎓

滑らかなディスクなら差は5%以内だ。ボルト頭が突出している場合は3Dでないとドラッグが過小評価される。ボルト頭1つで$C_M$が10~30%増加することがある。


収束判定

🙋

ウィンデージ解析の収束はどう判定しますか?


🎓

ロータ表面のトルクをモニターする。定常計算ならトルクの変動が0.1%以内に収まれば収束だ。


よくある間違い

🙋

ウィンデージ解析でやりがちなミスは?


🎓

1. 壁関数の使用: y+ = 30~100の壁関数ではBL内の速度勾配が不正確で$C_M$が過小評価される。Low-Re(y+ < 1)を推奨

2. 層流計算: 産業機械のRe_thetaは$10^6$以上で確実に乱流。層流設定だと$C_M$が桁違いに低くなる

3. コア回転率の無視: 隙間内の流体はディスクと同じ速度では回転しない。コア回転率(典型的に0.3~0.5)を正しく予測するには十分なメッシュ解像が必要

4. 突起物の省略: ボルト、配線ガード等の突起を省くと損失を大幅に過小評価する


🙋

コア回転率って何ですか?


🎓

ディスク間の中央(コア)の流体がディスク角速度の何割で回転しているかを示す指標だ。隙間が大きいとコア回転率は0.3~0.4程度で、ディスクの半分以下の速度で回転する。この値がウィンデージ損失の大きさを左右する。

Coffee Break よもやま話

ウィンデージ損失CFDが実測の2倍——ディスク間隙の流れモデルの選択ミス

ターボ機械のディスク・ハウジング間の「ウィンデージ損失(Windage Loss)」のCFD予測が実測の2倍になる場合、ロータリングの流れ体制の判断ミスが多い。ディスク間の流れはGap Ratio G = s/R(s:間隙、R:半径)と回転Reynolds数Reomega = omega*R^2/v で4つの体制(I〜IV)に分類される(Daily & Nece 1960)。G<0.01の狭い間隙でReomega>10^5の乱流域(体制IV)では境界層が合流し、流速分布が大きく変わる。この体制判別を誤るとウィンデージトルクの予測が2〜3倍ズレる。CFDでは間隙をGeometry上で正確に再現し(簡略化・省略しない)、y+<1のLow-Re壁面処理を使うことが精度の基本条件だ。

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