前処理付きCG法 — CAE用語解説
前処理付きCG法
大規模線形方程式の効率的な反復解法
FEMで生成される大規模な連立方程式って、どうやって解くんですか?
規模が小さければLU分解などの直接法で解けるけど、数百万〜数千万の未知数になると直接法はメモリ・計算時間ともに現実的でない。そこで反復解法の出番で、その中でもCG法(Conjugate Gradient Method、共役勾配法)は対称正定値行列向けの代表的な反復解法だよ。
前処理なしのCG法と前処理付きでは何が違うんですか?
CG法の収束速度は行列の条件数(最大固有値と最小固有値の比)に依存する。FEMの剛性行列は条件数が悪いことが多くて、前処理なしでは収束が遅い。前処理(Preconditioner)は行列を変換して条件数を改善し、収束を速める操作だよ。ILU(不完全LU分解)やAMG(代数的多重格子)が代表的な前処理だ。
ソルバー選択の指針
どの前処理を選べばいいか、基準を教えてください。
ILU前処理は比較的汎用で多くのFEAソルバーのデフォルトだ。AMG(Algebraic Multigrid)はより強力で大規模問題での収束が速いけど設定が複雑。商用コードでは「ILUT」や「AMG」を選択できる場合が多い。行列が正定値でない場合(非対称問題)はGMRESやBiCGSTABに切り替える必要がある。
収束判定の残差はどのくらいに設定すればいいですか?
相対残差 10^-6 が一般的な目安で、10^-4 程度まで緩めても工学的精度が出る場合も多い。ただし繰り返し計算(非線形・動的解析)では各ステップの残差が蓄積するから、10^-8 以上を求める場合もある。計算時間と精度のトレードオフを確認しながら設定するのが実務の流儀だよ。
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