準静的電磁場解析 — CAE用語解説
準静的電磁場解析
低周波電磁界の解析手法
準静電磁場解析って、どういう状況で使う解析ですか?
電磁場の変化が十分遅くて変位電流(∂D/∂t)を無視できる場合、つまり電気的・磁気的な波動効果が重要でない低周波・準静的な問題を扱う手法だよ。渦電流解析、インダクタ・トランスの漏れ磁束、モーターの磁場分布、静電気除去装置などがその対象だ。
完全なMaxwell方程式を解く必要はないということですか?
そう。変位電流を無視した「磁準静的近似」か、磁場の時間変化を無視した「電準静的近似」のどちらかを使う。モーター・トランスの電磁界はほぼ磁準静的で、コンデンサ周辺の電場は電準静的だ。フルMaxwellを解くより計算が速くて、周波数が低い(GHz以下程度)問題には十分な精度がある。
渦電流と誘導加熱への応用
渦電流解析も準静的解析なんですか?
そう。渦電流(変動磁場が導体に誘導する渦状の電流)は磁準静的近似で解析できる。IH(誘導加熱)クッキングヒーターの発熱分布やモーターコアの鉄損解析がその典型例だ。JMAGやANSYS Maxwellで誘導加熱シミュレーションをよくやる。周波数によって渦電流の浸透深さが変わるから、メッシュ設計に表皮深さの考慮が必要だよ。
どのくらいの周波数から完全なMaxwell解析が必要になりますか?
構造の代表寸法Lと波長λの比(L/λ)が0.1を超えると波動効果が無視できなくなる。GHz帯のマイクロ波回路や電波放射・受信アンテナでは完全なFDTDやFEM電波解析が必要だ。工業用モーターや電源は10 kHz以下が多いから、準静的近似で精度十分だよ。
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