低次積分 — CAE用語解説
低次積分
有限要素の数値積分の削減
FEMで「低次積分要素」って何が違うんですか?
有限要素の剛性行列を計算するときに使うGauss積分点の数を、完全積分(Full Integration)より少なくしたものだよ。例えば8節点六面体要素の完全積分では2×2×2=8積分点を使うけど、低次積分(Reduced Integration)では1点(中心)だけ使う。計算が速くて体積ロッキングを防げる利点がある。
ロッキングって何ですか?
体積ロッキングは非圧縮性や体積変化が拘束された状況(ゴムや塑性変形の体積一定条件など)で、要素が実際より剛く振る舞う数値的な問題だよ。完全積分の4節点四辺形要素(Q4)は曲げ変形に対してもロッキングが起きやすい。低次積分にするとこれが緩和されてより柔軟な変形が再現できる。
低次積分の注意点
低次積分を使うと「ゼロエネルギーモード」が出るって聞いたんですが?
低次積分要素では積分点でエネルギーを評価しない変形モード(ゼロエネルギーモード、砂時計モード)が生じる。これが激しくなると砂時計型の非物理的な変形が現れる。ABAQUSやLS-DYNAでは「砂時計制御(Hourglass Control)」という小さな人工剛性を追加して抑制する機能がある。砂時計エネルギーが総エネルギーの5〜10%以上になっていないか確認するのが重要だ。
実務では低次積分と完全積分、どちらを使えばいいですか?
ABAQUSのデフォルトはC3D8R(8節点六面体、低次積分+砂時計制御)で、大変形や非線形解析には低次積分が推奨される。C3D8(完全積分)はロッキングに注意が必要で、曲げが支配的な薄板問題には不向きだ。線形弾性の小変形解析ならC3D8で問題ないことも多い。要素タイプの選択は解析目的と物理を把握した上で行うことが大切だよ。
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