熱伝導率 — CAE用語解説
熱伝導率
ヒートシンクの材料を選ぶときに「熱伝導率が高いものを使え」って言われるんですけど、具体的にどのくらい差があるんですか?
桁違いに差があるよ。銅は約400W/(m・K)、アルミは約237、鋼は約50、樹脂は0.2程度、空気に至っては0.026しかない。つまり銅は空気の15,000倍も熱を伝えやすいんだ。
定義
熱伝導率ってそもそも物理的には何を意味してるんですか?
ざっくり言うと「単位温度勾配あたり、単位面積を通過する熱流束」だ。記号は$k$で単位は[W/(m・K)]。金属では自由電子が熱を運ぶから伝導率が高く、セラミックやポリマーではフォノン(格子振動)しか使えないから低い。ダイヤモンドは例外的に2000W/(m・K)もあるけどね。
熱解析における役割
熱解析の方程式だと、熱伝導率はどこに効いてくるんですか?
熱伝導方程式を見てみよう。
右辺の$\nabla \cdot (k \nabla T)$が熱伝導の項で、$k$が大きいほど温度勾配が均されて温度分布が平坦になる。逆に$k$が小さい断熱材だと温度勾配が急になる。FEMでは要素ごとに$k$を設定するから、複合材料や異種接合部では各層の値を正確に入力することが重要だよ。
複合材料だと方向によって熱伝導率が違いますよね?CFRPとか。
いいところに気づいたね。CFRPは繊維方向で5〜10W/(m・K)だけど、面外方向は0.5〜1程度で10倍の異方性がある。解析では$k$をスカラーじゃなくテンソルとして入力する必要がある。これを等方性で入れると温度分布が全然違ってくるから要注意だ。
関連用語
熱伝導率と関連する物性値って他にどんなものがありますか?
材料選定のときに熱伝導率だけじゃなくて比熱や密度もセットで考えないといけないんですね。異方性の入力も気をつけます。
そうだね。特に過渡問題では熱拡散率$\alpha$が温度応答速度を決めるから、$k$だけでなく$\rho c_p$も重要だ。あと実測値と文献値にズレがあることも多いから、解析結果を実験で検証する習慣をつけておこう。
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