Tsai-Hill破壊基準 — CAE用語解説
Tsai-Hill破壊基準
CFRP(炭素繊維強化プラスチック)の強度評価でTsai-Hill基準が出てきたんですけど、金属のvon Misesとはどう違うんですか?
von Misesは等方性材料を前提にした降伏基準だけど、複合材料は繊維方向と直角方向で強度がまったく違う。Tsai-Hillはその異方性を考慮して、Hill降伏条件を複合材料に拡張した破壊基準なんだ。各方向の強度を使った2次多項式の形で破壊を判定する。
定義
具体的な式はどうなりますか?
平面応力の場合、(σ1/X)² - (σ1·σ2/X²) + (σ2/Y)² + (τ12/S)² で計算して、この値が1以上になったら破壊と判定する。Xが繊維方向の強度、Yが直角方向の強度、Sがせん断強度だ。相互作用項 -σ1·σ2/X² があるのがポイントで、複数の応力が同時に作用するときの影響を考慮できる。
構造解析における役割
実務ではどんなケースで使われますか?
FEMで航空機のCFRP翼構造を設計するとき、各層(プライ)のTsai-Hill指数を計算して、どの層がどの荷重ケースで最も破壊に近いかを評価するんだ。積層構成の最適化にも使えるよ。
Tsai-HillとTsai-Wuはどう使い分けるんですか?
Tsai-Hillは引張と圧縮の強度が同じと仮定している。でも実際のCFRPは圧縮強度が引張強度の60%程度しかないことが多い。Tsai-Wuはその引張/圧縮の非対称性を考慮できるから、より正確な判定が可能だ。ただしTsai-Wuは相互作用係数の実験的な決定が難しいという課題がある。初期設計ではTsai-Hill、詳細設計ではTsai-Wuという使い分けが実務では多いね。
関連用語
関連する用語も教えてください。
Tsai-Hillは引張/圧縮を同じ強度と見なす点が限界なんですね。初期設計にはTsai-Hill、詳細設計にはTsai-Wuっていう使い分けが参考になりました。
複合材料の破壊基準は奥が深いけど、まずはTsai-Hillの式を単純な一方向材で手計算してみると理解が早いよ。
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