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熱解析

建物熱損失シミュレーター

壁・屋根・床・窓・ドアの断熱性能を設定してリアルタイムで熱損失を計算。U値・暖房エネルギーを可視化し、断熱改善の効果を即座に確認できます。

建物・環境設定

屋根・床・窓
💡 断熱改善提案 計算中...
計算結果
総熱損失 (W)
壁 U値 (W/m²K)
年間暖房 (kWh)
窓損失割合 (%)
建物断面図(熱流れ可視化)
部位別熱損失の内訳
円グラフ
外気温別 暖房負荷
棒グラフ
理論・主要公式
: $U = 1/(R_i + L/k + R_o)$
熱損失: $Q = U \cdot A \cdot \Delta T$ (W)
$R_i=0.13,\; R_o=0.04$ (m²K/W)
年間エネルギー: $E = Q \cdot t / 1000$ (kWh)

建物熱損失シミュレーターとは

🙋
「建物の熱損失」って、具体的に何を計算してるんですか?暖房費に関係あるんですか?
🎓
大まかに言うと、冬に家の中の暖かい熱が、壁や窓からどれだけ外に逃げるかを計算してるんだ。これが大きいと、暖房ががんばらないと室温が保てないから、光熱費がかさむことになるね。このシミュレーターでは、左側のスライダーで壁の厚さや断熱材の性能を変えると、リアルタイムで熱の逃げる量(熱損失)がどう変わるか確認できるよ。
🙋
え、そうなんですか!でも「U値」とか「R値」って聞いたことあるけど、どっちが断熱性能が高いってわかるんですか?
🎓
良いところに気づいたね。U値は「熱貫流率」で、値が小さいほど熱を通しにくい(断熱性能が高い)。逆にR値は「熱抵抗」で、値が大きいほど熱を通しにくいんだ。実務ではU値で評価することが多いよ。例えば、上の「壁の熱伝導率」スライダーを動かしてみて。値が小さくなる(断熱材が高性能になる)と、U値が下がって、下の「熱損失」のグラフも小さくなるのがわかるはずだ。
🙋
窓の面積を大きくしたら、やっぱり熱は非常に逃げてしまうんですか?窓って弱点なんですか?
🎓
その通り!窓は壁に比べて断熱性能が低いから、面積が大きいと熱損失の主原因になることが多いんだ。でも、窓の種類を「単板ガラス」から「Low-E複層ガラス」に変えてみてごらん。U値が約6から2以下に大きく下がるでしょ?現場では、大きな窓で日射熱を取り入れつつ、高性能ガラスで熱損失を抑える「パッシブデザイン」が省エネの鍵になってるんだ。

よくある質問

一般的な新築基準では壁や屋根でU値0.5~0.7 W/m²K程度、窓で1.5~2.0 W/m²K程度が目安です。このシミュレーターで数値を変更しながら熱損失の変化を確認し、地域の省エネ基準や予算に合わせた目標値を設定してください。
窓の面積が壁に比べて小さい場合、全体の熱損失に占める割合が低いためです。また、窓のU値は壁より高めなので、改善効果を実感するには複数の窓を同時に変更するか、面積比率を確認してみてください。
理想的な条件下での理論値であり、実際の気象変動や日射取得、換気損失、暖房機器の効率は含まれません。目安として、断熱改善前後の相対比較や、最大熱損失の把握にご活用ください。
既存の断熱材が高性能な場合、厚さを増やしても熱抵抗の増加が小さく、U値の改善が頭打ちになるためです。また、内表面・外表面の熱抵抗が支配的になっている可能性もあります。数値を入力してグラフの変化を確認してください。

実世界での応用

省エネ住宅・建築設計:設計の初期段階で、壁や窓の仕様を変えた時の熱損失を瞬時に比較できます。例えば、断熱材の厚さを増やすコストと、生涯で節約できる暖房費を比較する「費用対効果分析」に活用されます。

暖房設備の容量設計:建物全体の最大熱損失(ピーク負荷)を計算することで、必要なボイラーやエアコンの能力を適切に決定できます。過大な設備は無駄な初期投資に、過小な設備は室温不足の原因になります。

断熱改修計画:既存建物の省エネ改修において、どこを断熱すれば最も効果が高いかを判断するのに使われます。窓を高性能サッシに交換するのと、屋根裏に断熱材を追加するのと、どちらが優先かシミュレーションできます。

建築基準法・省エネ基準適合性の検討:各国や地域の省エネ基準(日本の省エネ基準、欧州のEPBDなど)では、建物全体の平均U値や一次エネルギー消費量の計算が求められており、その簡易検討ツールとして利用できます。

よくある誤解と注意点

まず、「U値が小さければ絶対に良い」とは限らないという点に注意だ。確かに断熱性能は高いが、材料費や施工コスト、壁の厚さによる居住空間の減少とのトレードオフになる。例えば、U値を0.2から0.1に半減させるには、断熱材の厚さを倍以上にしなければならないことも多く、コスト対効果が悪化する「収穫逓減」のポイントを見極めることが実務では重要だ。

次に、このシミュレーションは「定常計算」が基本であることを理解しておこう。つまり、外気温や日射が時間と共に変化する影響や、暖房を入れた後に室温が上がっていく「過渡現象」は考慮していない。あくまで、ある一定条件(例えば最も寒い日)での熱損失の「瞬間最大風速」を計算しているイメージだ。実際の年間暖房負荷を求めるには、気温変動や日射取得を考慮した動的負荷計算(非定常計算)が必要になる。

最後に、「隙間風(漏気)による熱損失」を見落としがちという落とし穴がある。このツールで計算しているのは、壁や窓などの「面」を通じた伝導・対流・放射による損失だ。しかし、実際の建物ではサッシの隙間や配管貫通部からの漏気が、全体の熱損失の2〜4割を占めることもある。高性能な断熱材を選んでも、気密施工が不十分だとその効果が台無しになるんだ。

使い方ガイド

  1. 室内・室外温度を入力:tinに20°C、toutに-5°Cなど実際の条件を設定
  2. 壁面積と厚さを指定:wallAreaに50m²、wallThkに0.2m(断熱材含む)と入力
  3. シミュレーション実行で熱損失量[W]とU値[W/m²K]がリアルタイム計算される

具体的な計算例

外壁がグラスウール100mm+コンクリート150mmの複合構造で壁面積48m²の場合、室内温度20°C・室外温度0°Cのとき合成U値は約0.35W/m²K。温度差20Kなので熱損失量=0.35×48×20=336Wとなります。同じ壁を断熱材200mmに強化するとU値が0.18W/m²Kに低下し熱損失は173Wに減少し、年間暖房負荷を約24%削減できます。

実務での注意点