水圧破砕圧力計算機 戻る
地盤・岩盤力学

水圧破砕圧力計算機

原位置応力、間隙水圧、岩石強度から破砕開始圧、閉合圧、破砕可能圧力範囲をリアルタイムに計算します。深度-圧力プロファイル、感度解析、応力状態比較を可視化できます。

地層条件
計算結果
破砕圧 Pb (MPa)
閉合圧 Pc (MPa)
破砕勾配 (psi/ft)
破砕窓 ΔP (MPa)
可視化
可視化
設計式(Kirsch解)
$P_b = 3\sigma_h - \sigma_H - \alpha P_p + T_0$
閉合圧: $P_c \approx \sigma_h$
破砕勾配: $FG\,[\text{psi/ft}] = \dfrac{P_b\,[\text{MPa}]}{D\,[\text{km}]} \times 0.1435$
破砕窓: $\Delta P = P_b - P_c$

水圧破砕圧力計算とは?

🙋
破砕開始圧とは何ですか?どの圧力を超えると岩盤に亀裂が入るのでしょうか。
🎓
破砕開始圧は、坑井壁に生じる引張応力が岩石の引張強度を超え、亀裂が発生し始める圧力です。原位置応力、間隙水圧、Biot係数、岩石の引張強度が効きます。
🙋
閉合圧や破砕窓は何を表しますか?
🎓
閉合圧は亀裂が閉じ始める圧力で、概ね最小水平応力に対応します。破砕窓は破砕開始圧と閉合圧の差で、圧入設計に使う安全な圧力範囲の目安になります。

物理モデルと主要式

簡易的には、Kirsch解に基づき破砕開始圧を次式で評価します。

$$P_b=3\sigma_h-\sigma_H-\alpha P_p+T_0$$

$\sigma_h$ は最小水平応力、$\sigma_H$ は最大水平応力、$P_p$ は間隙水圧、$\alpha$ はBiot係数、$T_0$ は引張強度です。

閉合圧は概ね最小水平応力に近く、破砕勾配は深度で正規化した圧力として扱います。

$$P_c\approx\sigma_h,\quad \Delta P=P_b-P_c$$

よくある質問

破砕窓はなぜ重要ですか?
圧力が低すぎると亀裂が開かず、高すぎると意図しない地層や設備に影響する可能性があります。破砕窓は設計圧力の範囲を考える目安です。
Biot係数はどう効きますか?
Biot係数が大きいほど間隙水圧の影響が強くなり、有効応力が変化します。岩石や地層条件によって適切な値を設定する必要があります。
応力状態が変わると設計は変わりますか?
正断層型、横ずれ型、逆断層型では主応力の大小関係が異なり、亀裂の向きや必要圧力が変わります。

注意点

この計算は簡易モデルです。実務では坑井方位、岩盤の異方性、天然亀裂、流体粘性、リークオフ、温度、現地試験データを含めて評価します。安全や環境に関わる用途では専門的な解析が必要です。

使い方ガイド

  1. 最小主応力(Sh)と最大主応力(SH)をMPa単位で入力。例:花崗岩層でSh=25MPa、SH=45MPa
  2. 孔内水圧(D)と間隙水圧(Pp)をMPa単位で設定。砂岩層では深度2000mでPp≈20MPaが標準
  3. 岩石の引張強度(Dnum)を入力。花崗岩は15-20MPa、泥岩は5-10MPa程度
  4. シミュレーター実行で破砕開始圧Pf=(3Sh-SH+T+Pp)と閉合圧Pc=Shがリアルタイム計算される
  5. 可視化グラフで破砕可能圧力範囲(Pf~Pc)と安全係数を確認

具体的な計算例

深度2500mの砂岩層における水圧破砕設計:Sh=28MPa、SH=52MPa、Pp=24.5MPa、岩石引張強度T=8MPaを入力。破砕開始圧Pf=3(28)-52+8+24.5=60.5MPa、閉合圧Pc=28MPaが計算される。設計水圧を55MPaに設定した場合、安全係数は(60.5-55)/(60.5-28)=0.15となり、破砕成功確度が高い。泥質シルト岩ではT=6MPaのため、Pfは58.5MPaに低下し、より低い圧力での破砕が可能になる。

実務での注意点