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材料・破壊

材料選択チャート(アシュビーチャート)ビジュアライザー

30種の材料ファミリーを対数スケールでプロット。X/Y軸を自由に切り替えて比剛性・比強度・破壊靭性の性能指数ガイドラインを確認し、最適材料を直感的に選ぼう。

軸・表示設定
X軸プロパティ
Y軸プロパティ
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データポイントをクリックまたはホバーして材料詳細を表示
Ashby図
理論・主要公式

軽量剛性梁: $M = E^{1/2}/\rho$

軽量強度梁: $M = \sigma_y^{2/3}/\rho$

軽量引張材: $M = E/\rho$

傾きのある等性能指数線より左上の材料ほど高性能。

材料選択チャート(アシュビーチャート)とは

🙋
材料選択チャートって何ですか? たくさんバブルが並んでいますが、どう見ればいいんですか?
🎓
大まかに言うと、材料の「性能地図」だね。縦軸と横軸に、例えば「ヤング率」と「密度」といった特性を対数スケールで取って、各材料の位置をプロットしているんだ。このシミュレーターでは、上のセレクトメニューで「X軸」と「Y軸」に表示する特性を自由に選べる。まずは「ヤング率 vs 密度」に設定して、金属やセラミック、ポリマーがどのエリアに固まっているか確認してみよう。
🙋
え、そうなんですか!確かに金属は右上、ポリマーは左下に固まってますね。でも、この斜めのガイドラインは何ですか?「軽量剛性梁」とか書いてあります。
🎓
あれがこのチャートの肝、「性能指数」の線だよ。例えば「軽量で曲がりにくい(剛性の高い)梁」を作りたい時は、性能指数 $M = E^{1/2}/ \rho$ が大きい材料が良い。この式を対数グラフ上で表現すると、傾きが2の直線になるんだ。この線より左上にある材料ほど性能が高い。試しに「軽量強度梁」の線も表示してみて。傾きが変わるでしょ?設計目標に応じて最適な材料のグループが一目で変わるのがわかるよ。
🙋
なるほど!設計条件で材料の優劣が逆転することもあるんですね。実務では、このチャートをどう使うんですか?
🎓
CAEで形状最適化した後、具体的な材質を決める段階で超役立つんだ。例えば、強度解析で安全率は満たしたけど、もっと軽量化したい時。軸を「降伏強度 vs 密度」に切り替えて、「軽量引張材」のガイドラインを見れば、同じ強度でより軽い材料候補がすぐに見つかる。このツールで特性の組み合わせを色々試して、材料ファミリー(金属、複合材料など)の大まかな選択肢を絞り込むのが第一歩だね。

よくある質問

画面上部のドロップダウンメニューから、X軸とY軸に割り当てる材料特性(ヤング率、密度、強度、破壊靭性など)をそれぞれ選択できます。軸を切り替えると、プロットと性能指数のガイドラインが自動的に再計算されます。
ガイドラインは特定の設計目標(例:軽量剛性梁)に対する性能指数を示します。直線より左上に位置する材料ほど性能指数が高く、その設計に適しています。傾きは性能指数の式(例:E^1/2/ρなら傾き2)に対応します。
チャートは材料の代表値(平均値)を示しており、加工状態や温度依存性、コスト、入手性は反映されていません。選定の際は、候補材料の詳細データシートを確認し、実環境での特性を必ず検証してください。
プロット上の各点(材料ファミリー)にマウスカーソルを合わせると、ツールチップでファミリー名と代表的な材料例が表示されます。クリックすると、そのファミリーに属する個別材料の特性値リストが別ウィンドウで開きます。

実世界での応用

航空機・宇宙機の構造設計:軽量化が最重要課題です。機体のフレーム(梁)には「軽量剛性梁」の性能指数が、着陸装置の部品には「軽量強度梁」の指数が参照され、CFRP(炭素繊維複合材料)やチタン合金が従来のアルミ合金より優れていることがチャート上で明確に示されます。

自動車のボディ・シャーシ設計:衝突安全性(強度)と燃費向上(軽量)の両立が求められます。高張力鋼板、アルミ合金、マグネシウム合金などを「比強度(強度/密度)」の軸で比較し、コストと性能のトレードオフの中で最適な材料を選択する際の指針となります。

スポーツ用品の開発:ゴルフクラブのシャフトや自転車のフレームでは、軽さとしなり(剛性)のバランスが性能を左右します。材料選択チャートを用いて、従来のスチールからCFRPや硼素繊維複合材料へと素材が進化する道筋が定量的に説明できます。

消費財の省資源化:家電製品や電子機器の外装など、強度要件が比較的低い部品では、軽量かつ低コストな材料が求められます。ポリマー(プラスチック)と金属を「強度 vs 密度」チャートで比較し、薄肉化設計や材料置き換えによる軽量化の可能性を検討します。

よくある誤解と注意点

このチャートを使い始めるとき、いくつかつまずきやすいポイントがあるから気をつけてね。まず「プロット上の位置だけで材料を決めつけない」こと。チャートはあくまで一次スクリーニングツールだ。例えば、軽量剛性梁の指数で見るとCFRPはアルミニウム合金より明らかに優位に見えるけど、実際の設計ではコスト、加工性、耐食性、信頼性データといったチャートに載らない要素が決め手になることが多い。アルミが選ばれる理由はそこにあるんだ。

次に、軸の選び方の落とし穴。例えば「強度」と言っても、引張強さ、降伏強さ、疲労強度など種類があるよね。静的な荷重なら降伏強さでいいが、繰り返し荷重がかかる部品なら疲労強度データでプロットしないと意味がない。このツールで「強度」を選ぶときは、自分が直面している破壊モードが何かを明確にしよう。あと、データは代表値なので、実際の材料にはばらつきがあることも忘れずに。

最後に、性能指数の傾きの意味を理解すること。傾き2の線と傾き1.5の線では、材料の順位が逆転することがある。例えば「軽量剛性板」の指数は $M = E^{1/3} / \rho$ で傾き3の直線になる。梁と板では最適材料が変わるんだ。だから、自分の設計対象が「梁」なのか「板」なのか、それとも「引張材」なのかを最初にはっきりさせて、対応するガイドラインを使おう

使い方ガイド

  1. 左側のパネルから比較する性能指数を選択します。縦軸に比強度(σ_y/ρ)、横軸に比剛性(E/ρ)を設定することが一般的です
  2. 材料カテゴリ(アルミニウム合金、チタン合金、複合材料、セラミックス等)をチェックボックスで表示/非表示に切り替えます
  3. チャート上の各プロット点をホバーすると材料名、密度、ヤング率、降伏強度が表示されます。目的の用途に応じて最適な領域の材料を選択してください

具体的な計算例

航空機フレーム部材の設計で比強度と比剛性を同時に最大化する場合、Ti-6Al-4V(チタン合金、E=110 GPa、σ_y=880 MPa、ρ=4.43 g/cm³)は比剛性E/ρ=24.8、比強度σ_y/ρ=198.6を示します。一方、CFRP層状構造(E=150 GPa、σ_y=1400 MPa、ρ=1.55 g/cm³)は比剛性96.8、比強度903.2となり、重量制約が厳しい場合に優位です。7075-T73アルミニウム合金(E=72 GPa、σ_y=505 MPa、ρ=2.81 g/cm³)は比剛性25.6、比強度179.7で、汎用性と加工性のバランスに優れています

実務での注意点